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ロボット劇作家のレビュー

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尾崎太祐が書いたイベントレポート・読書感想文・観劇録をまとめたマガジンです。
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2020年12月の記事一覧

劇団ノーミーツの忘年会を見て、これからのイベントと演劇を考える

オンラインで演劇をやっている「劇団ノーミーツ」のオンライン大忘年会が面白そうだったので、YouTubeで見てみました! 僕はアーカイブで追っかけながら、これまでとこれからの演劇や、オンラインイベントに思いを馳せていました。 ちなみにこの記事は、12月29日にアップしましたが、翌30日に再編集しています。2回参加できて、忘れなくて済む忘年会……! マニアックに愛を注ぐ三部構成の大忘年会で、登壇者の皆さんの口から様々な話がされるのですが、度々「共通しているな」と思ったことがあ

クリスマスの下北沢で、ド直球の恋愛モノを見た

この140文字にすべてを込めることができなかったので、もう少しだけ。 演劇の街・下北沢で、こわっぱちゃん家『余白の色彩』を見てきました。 (以下、作中のセリフの引用を含みますので、これから鑑賞される方はご注意を!) ド直球の恋愛群像劇この時期、クリスマスや年の瀬ならではの作品かもしれません。 独身男性にはなんとも勇気のいる観劇だったのですが、それを差し引いても劇場で直接見られてよかったです。 先述のとおり、テーマは"恋愛"一本。とてもシンプル。飲み込みやすい。 それでも群

ロボットと社会と、これからのコミュニケーション

noteによるオンラインイベント「ヒトとロボットでつくるこれからの社会」を見ました。 ロボットは個人的に興味の強い分野で、これこそ書き残そう!と思ったので、感想を書いておきます。 イベント詳細は以下。 YouTubeには、アーカイブ映像も残っています。 文末に掲載しますので、興味のある方は、ぜひご覧になってみてください。 わかりやすく面白く、1時間半とは思えない濃度のトークです。 アプローチの違いと、ふたりの共通点今回の企画、私にはちょっと意外に思えました。 登壇され

笑いとシリアスの高低差がエグい!『パレハライブ』

観劇録?ライブレポ?……どう表現すべきか迷いますが、コントと演劇の合同公演『パレハライブ』の千秋楽を見てきました。 今回は、お笑いが主戦場の「パトルパ」と、小劇場で活躍する劇団「演人の夜」の合同開催。 コントと演劇の二大プログラム、「いったいどうなるんだ……?」という感じでしたが、楽しみに会場へ向かいました。 会場は阿佐ヶ谷のアートスペースプロット。 劇場前の商店街・すずらん通り、イルミネーションがきれいだったなあ。 ……と、そんな話は置いといて。 パワフルなコント7本

画面越しこその青春だった『僕等のラストフェスティバル』

謎解きで有名な「リアル脱出ゲーム」を作っているSCRAPが、オンライン参加型演劇(イマーシブシアター)をやっていて、面白そうだったので参加してきました。 たまらなく、青春でした! ※ストーリーのネタバレはありませんが、感想や世界観に関する話題を含みます。ゼロからフラットに楽しみたい方はご注意くださいね。 舞台は、高校の文化祭。 観客はZoom越しに自宅から「文化祭の来場客」として参加します。 生っぽさ、本物感がいい あくまで設定……なんだけど、画面の向こうに映るのは、本

小林賢太郎さんの『僕がコントや演劇のために考えていること』を読んで

ごめんなさい。間違えてました。 僕は昨日、この記事の中で「小林さんの作品やラーメンズも、近年になりYouTubeであれこれ拝見しただけ」と書きましたが、違いました。 以前、小林賢太郎さんの著書『僕がコントや演劇のために考えていること』を読んでいたのを、すっかり失念していたのです。 この機会に改めて読んだところ、とても面白かったので、読書感想文を書いてみたいと思います。 2年前、この本との出会い内容や感想をお話しする前に、この本との出会いについて少しだけ。 私事ですが。

【観劇】TipTap『Count Down My Life』

観劇録です。作家仲間の友人が勧めてくれた作品を、オンライン配信で見ました! ミュージカルプロデュースカンパニー・TipTapによる、『Count Down My Life』という作品。 ネタバレを含みます。これから配信をご覧になる方はご注意くださいね。 主人公は、30歳の誕生日までおよそ1年の男。 それまでに脚本家としてデビューできなければ、夢を諦めると決心していました。 そんな彼の前に、ファンを名乗る男性が現れて、二人で「人生を賭けた一作」を書くことになる……というお話。