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ダイアリー22/04/26 暁

けして明けない夜も、降り続けてやまない雨もこの世界にはある。

コロナ禍の収束はいまだ見えず、ウイルスとの共存が強く謳われ始めている昨今。地球の裏側(それは決して遠くない場所)で響く銃声。目まぐるしく移り変わる流行。

一寸先は闇の世の中だけれども、だからこそ希望の光を見失ってはいけない。目の前にある道は確かに続いているのだと、そう信じて進む。

僕が敬愛するバンド・ポルノグラフィティは、活動の中で僕らファンに、世界にそれを示してきた。

デビュー20周年の節目を経て、少し「寄り道」「小休憩」を挟んだポルノ。その最中に世界を襲った未曾有の事態。先の見えない世界で、自分たちにできることは何か。その一つの答えが、ライヴツアーだった。

2021年秋。「再始動」と銘打って行われた17thライヴサーキット「続・ポルノグラフィティ」

何をもって「続」と題するか。
それは彼らが変わらずこれからも音楽を作り「続」けることであり、ライヴで音を奏で「続」けることであり、ファンとポルノが創る夢を共に見「続」けること。チームポルノはそれをこのライヴツアーで体現した。

そして、やはりというべきか、その象徴が「新曲」の存在だった。

ライヴツアーを通してアンコールで披露された「メビウス」。終盤でさらに追加された「ナンバー」(どちらも仮題)。
リリースやタイアップなどに関係なく、とにかくポルノが続いていくことを示すものとして、ポルノを愛するファンにまず届けたいという思いがこもった新曲(この2曲は2022年4月現在リリース予定は未定で、ライヴ映像のみで視聴できる)。

新曲はいつだって、ファンを悦ばせ、惹きつける。
それは誰かにとって、一生ものの大切な曲になるかもしれない。ライヴの定番曲になるかもしれない。知る人ぞ知るファンが愛する名曲になるかもしれない。何より、ポルノがこれからも活動をしてくれるのだということを、ある意味手っ取り早く伝えるものが、新曲だ。

2021年、無事にツアーを完走したポルノグラフィティ。「続」と銘打ったライヴツアーには「続」きがあった。

12thアルバム「暁」。18thライヴサーキット「暁」。

2022年4月26日、今夏に新アルバム発売と、秋からそのアルバムを掲げたツアーを開催することが告知された。

それは、先の見えない闇の中で生きる現代に訪れる夜明け。
それは、これからも続いていく果てしない旅路の先を照らす灯火。
それは、暗い話題に包まれる世界に投じられた一縷の希望。

オリジナルアルバムとしては実に4年強ぶり。
この4年間には、あまりに多くのことが起きすぎた。20周年という節目。本人たちをして「新機軸」と言わしめた「カメレオン・レンズ」「Zombies are standing out」などのヘビーなシングル曲たち。当たり前がいとも容易く消え去った世界の混乱や絶望、そして新時代への歩み。

濃密すぎるこの4年を凝縮したアルバム、そしてツアー。この夏、ポルノは一体どんな夢の続きを示してくれるのだろう。

夜明けを待って さあ船を出そう
目指すのは 新世界
私のための 場所がそこにある
約束は果たされる

ポルノグラフィティ「IT’S A NEW ERA」歌詞より引用

「続ポルノ」ツアーで1曲目に歌われた「IT’S A NEW ERA」。
まだまだ世界は混沌としているけれど、ポルノはファンと一緒に新世界へ出航してくれる。碇が上がり、帆が広がる。風や波は強くとも、その船は力強く、長く長い旅路へと進み続ける。

見えない明日に震えるけれど。夢の続きは今始まる。
あの公園で夜ごと話した「約束」は、今果たされる。

2022年4月26日。さあ、夜明けだ。

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