販路を広げるなら、まず手に取りやすいモノで知ってもらってから、本業のモノを買ってもらう流れがオススメ。

伝統工芸品でも1万円を超えると買う人が絞られてきます。さらに5万円を超えると、その場で販売するのは相当難しくなります。

もし販路を広げるなら、裾野を広げるなら、まず手に取りやすい価格のモノを新しく作り、良さを知ってもらう。それから、本業の質が高いモノを買ってもらう流れを作るのが良いかと思います。


ハードルを下げる。

本業のモノは質が高いのですが、値段も高い傾向があり、今まで関わりの無かった人にとって、知らないモノは買いにくいです。そうなると、新規の利用者や購入者は増えず、既存のお客さんにしか売れません。

新しいユーザーを獲得するためには、まずは技術や特徴を転用し、その良さが伝わる、価格が安いモノを作ることが重要になります。

まずはモノを使ってもらって、良さを直に知ってもらうことが一番です。良さを知れば、もっと欲しくなります。そうすれば、質の高い本業のモノにも興味が出てきて、一定の新規ユーザーが購入してくれます。


価値は下げない。

そして大事なのは、本業のモノは値下げをしないことです。本業で作ったものは、生産者やメーカーが本気で知恵を絞り、長年の技術を集結し、作った代表作です。いわば、会社の顔です。

このモノを値下げすることは、自ら価値を下げることになります。販売数や新規ユーザーを増やすために値下げをすると、今までついてきてくれた既存のユーザーも離れていきます。

なので、新しくモノを作り、新規ユーザーを増やし、本業のモノを買ってもらうことを目標にすると良いかと思います。


まずは使ってもらう。

ものづくりにおいて、何より大事なのは使うこと。知ってもらうためにたくさん宣伝したり、ストーリーを伝える動画を作るのも有効ですが、新規ユーザーや販路を広げるためには実際に使ってもらうことが一番です。

つまり、新しく作る価格が安いモノも、しっかり用途として必要があり、使えるものでなくてはなりません。技術や特徴を転用したうえで、良さが伝わるモノを作りましょう。

この新しく作るモノは、今までの本業とは別の分野や海外向けでも良いと思います。その方が今まで関わりの無かった人たちへアプローチもでき、こんな使い方もできるという広がりができます。

陶磁器であれば、アクセサリーをつくってみる。
木工であれば、異素材と組み合わせてみる。
紙であれば、アウトドア用品をつくってみる。など

まず裾野を広げるために、入り口作りをするのが有効です。


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