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フリーランスのプロダクトデザイナーの2020年を振り返ってみる

2020年も、大変お世話になりました。

noteでは去年から100日連続更新したり、週1更新したり活動したりと、ものづくりを中心に記事を書いていました。まとめるとこんな感じでした。今年はnoteを通して、大きな反応を頂けてありがたい限りです。

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来年もデザイン・ものづくりについて、特に販売についても書いていければと思います。色々と試行錯誤しながら、noteでも面白いことが出来たらと思いますので、これからも暖かい目で見て頂けたら嬉しいです。

今回は2020年について、簡単に振り返ってみたいと思います。


①全体を振り返ってみる

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2020年はものづくり業界もコロナの影響を受けて、縮小・自粛という日々が続いています。特に伝統工芸や中小製造業は、催事や展示会という販売の機会が減り、大きなダメージを受けています。

それでもこのピンチの中で何とかしたいという製造業や職人さんと共に、新商品開発を進め、販売にも繋げる年になりました。

この2020年は非公開の物も含めると、10商品を発表しました。そして、その多くはオンラインで先行販売を実施し、多くの方に購入して頂きました。

そして実物を見てもらう場を作るために、地元である板橋で自分のお店を始めることにもなりました。築100年を超える古民家で伝統工芸品や町工場のプロダクトを展示販売していますので、ご興味ある方はぜひ。※事前予約制

仕事の仕方も大きく変わりました。普段であれば、顔を会わせ現場を直接見て、開発を進めました。状況が変わり、オンラインで打ち合わせをしたり、現場も見せてもらったり、試作も送ってもらうことも増えてきました。

統括すると、この状況下でのものづくりに対応するために、2020年は模索していた気がします。来年以降も続くこの状況で、どんなものを作り、どうやって売っていくかを考えていくのが大切だと思います。


②地域を振り返ってみる

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2019年以前、2020年で仕事として関わってきた地域や現在関わっている地域を図にまとめてみました。※2019年以前(緑)、2020年(桃)

現在は日本全国を飛び回り、伝統工芸から町工場まで地場産業を活かしたモノづくりをしています。そのためこの状況になるまでは、週一で地方に出張していました。2020年はこの状況になってからはオンラインがメインになりつつ、たまに必要な時に出張するという形になりました。

傾向として東京・北陸・関西地域での仕事が多く、東北・四国との関わりは少なかったと言えます。今年に入ってからも、関西・北陸・東海地域の仕事が増えてきており、それ以外の地域も少しずつ増えてきました。

来年以降も、今現在関わりのある地域との縁を大切に、他の地域との関わりも増やしていければ嬉しいです。



③ものづくりを振り返ってみる

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今年、自分のデザインとして発表したのはこの8作品。(残りは非公開)

・蛍組紐(龍工房)
・キメコミアップル(柿沼人形)
・RYUBIN TRAY(山根商店)
・SUWARI(浅田漆器工芸)
・BANBEL(波多巌木工所)
・IMONOFUMI(伊藤鉉鋳工所)
・WIRESTYLE MASKHANGER(毎日発條株式会社)
・SUZUVERA(能作)

この状況下で数多くの発表が出来たことにまず感謝したいです。

これらの多くは半年以上の開発期間があり、たまたま発表が今年になっただけです。ただ、マスクハンガーなどの商品は非常に短期間の開発時間にも関わらず、世の中に必要なものを発表出来たことは嬉しく思います。

簡単に紹介させて頂ければ幸いです。

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・蛍組紐(龍工房)
蓄光撚糸を組み込んだ、光る組紐。

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・キメコミアップル(柿沼人形)
人形のような林檎のオブジェ。

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・RYUBIN TRAY(山根商店)
黄金色のイグサを活かした、アクセサリートレイ。

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・SUWARI(浅田漆器工芸)
叢雲塗が持つ炎の揺らめく表情を活かした器。

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・BANBEL(波多巌木工所)
バット職人と家具職人がコラボした、木のダンベル。

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・IMONOFUMI(伊藤鉉鋳工所)
毎日踏みたくなる、鋳物の青竹踏み。

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・WIRESTYLE MASKHANGER(毎日発條株式会社)
マスクを干せて飾れる、銅製マスクハンガー。

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・SUZUVERA(能作)
自由自在に形を変えられる、錫の靴ベラ。


④販売を振り返ってみる

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今年発表した商品はテストマーケティングも兼ねて、オンラインで先行販売を行いました。ありがたいことに8商品関しては全て目標金額以上の販売になり、多いものでは250万を超える販売となりました。

makuakeのプロジェクトページに関しては全て自分で製作しており、クラウドファンディングを活用した先行販売には熱量、試作、文章、写真、コツが必要だと感じました。

そして実物を見てもらう場を作るために、地元である板橋で自分のお店を始めることにもなりました。オンラインだけでは、実物を試したり使ってみることが出来ません。それを実際に感じてもらうためにも、リアルの場を作るのが目的でした。

築100年を超える古民家で、今まで自分が関わってきた伝統工芸品や町工場のプロダクトを展示販売していますので、ご興味ある方はぜひ。
※事前予約制

こちらは現在、先行販売中の錫の靴べら「SUZUVERA」です。
もしご興味があれば、ご一読いただければ幸いです。


⑤来年に向けて

2020年はこの状況下でのものづくりに対応するために、作る方法も売る方法も今まで以上に模索していた気がします。来年以降も続くこの状況で、どんなものを作り、どうやって売っていくかを考えていければと思います。

良いお年をお過ごしください。来年も宜しくお願いします。

こちらでサポートして頂いたものは、日本の伝統工芸・モノづくりのために使わせて頂きます。