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3Dモデリングを使える人が増えたらプロダクトデザイナーの仕事が減るみたいな話を聞いたけど、そんなことない。

3Dプリンターの台頭などで、3D自体に興味ある人が増えています。それに必要な3Dデータを制作するためには、今までは多くの時間とコストを費やして3DCADソフトのスキルを習得する必要がありました。

ただ、オンライン学習環境、無料で使える3DCAD(3DCG)ソフトウェアなどが出てきたことで学びやすくなり、本業以外で3Dモデリングの勉強をする人が増えつつあります。

その中で、3DCAD使える人が増えたらプロダクトデザイナーの仕事が減るみたいな話を聞きました。果たして、そうなのか?


実際、そんなことないです。


何故かと言いますが、プロダクトデザイナーにとってCADは道具の一つで、他のスキルや知識の方が圧倒的に大事です。

3Dデータを作成する職業には、他にもモデラーや3DCGデザイナーがありますが、プロダクトデザイナーの仕事は3Dデータを作成することではありません。


3Dモデリング≠プロダクトデザイン

プロダクトデザイナーの仕事は、プロダクトをデザインすることです。


プロダクトデザイナーの仕事の幅は広く、デザインコンセプトの策定から、リサーチ、プロトタイプ製作、詳細デザイン、CAD作成、レンダリング作業、製図、ブランディング、販路開拓までに関わります。

見て分かる通り、CAD作成は仕事の一部です。プロダクトデザイナーの中にはCADを使わずに、手で製図する方もいますので、必須のスキルでもありません。

なので、3Dモデリングを使える人が増えたほうが、むしろ裾野が広がるほうがプロダクトデザイナーの重要性が伝わると思っています。なぜなら、どうやって形にするか、何を形にするかの方が大事だと気付くからです。


興味がある人増えれば、業界全体が盛り上がる。


同じことが言えるのが、写真です。携帯・スマホの普及により、だれでもどこでも写真が取れるようになりました。同時に、プロの写真家の重要性も高まりました。

興味がなく、そのもの自体を知らなければ、何が凄いのかもわかりません。まずは興味がある人が増えていくことで、プロで仕事をしている人の技術の高さに気づくことができます。

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