西友のライ麦ロールが美味しかった話
私は平均的な日本人よりもイオンや西友を利用する頻度が高いと自負している。
というのも、私の生活圏内にはちょうど良い具合にイオンと西友があるため、休日や夕飯の材料は大抵イオンで買っているし、平日の昼食は西友の弁当などを摂取することで生息している。
つまり、私の命はイオンと西友に委ねられているのであり、どちらかが生活圏内から撤退すれば、その途端に人の形を保つことが難しくなる。
ちなみに、イオンに至っては衣食住の食だけではなく、衣も頼り切っている。
現在、私が身につけているものは全てイオンで購入したものだ。服も靴も靴下も下着も、全部イオンである。
すなわち、仮にイオンが撤退すれば私はすっぽんぽんの状態になった上に空腹でふらふらになり、それに加えて西友が撤退すれば、すっぽんぽんの状態で人ではない何かになってしまうということである。
あまりに生活の根幹をイオンと西友に依存しすぎている。
今回は、そんな西友のお話である。イオンの話はまたの機会にする。
私は仕事の前に昼食を買う派である。そのため毎朝出勤前に、昼食を求め西友内をウロウロしている。この前も、いつものように弁当を求めて西友内をフラフラと物色していた。
ベーカリーコーナーを通りかかった時である。偶然、私の目に「ライ麦ロール」なる文字が映った。
西友では新商品の場合、値札に「New !」などと一目で新商品だと分かる印がつくが、ライ麦ロールにはそれが確認できなかった。どうやら新商品ではないらしいが、私がライ麦ロールの存在を確認したのはこれが初めてである。
毎朝西友を徘徊しているくせに気づかなかったようだ。もしかすると、いつもベーカリーコーナーはお値下げ品しか見ていなかったので気づかなかっただけかもしれない。
何はともあれ、先日ドイツパンを食してからというもの、「ライ麦」や「サワー種」などの文字に敏感に反応するようになった私である。ライ麦ロールに興味を示さないはずがない。すぐさま手にとって、内容物を確認した。
「ライ麦ロール」と名付けられたそれは5個入りで、税込224.64円である。見た目は小型のフランスパンに近い。色は茶色で、見るからにライ麦が使われているとわかる色合いだ。
成分表を見ると「調整小麦粉」が使われているらしいから、100%ライ麦で作られているわけではないらしい。しかし、ひまわりの種だのオーツ麦フレークだの亜麻の実だのと、その文字を見ただけで健康になりそうなものが羅列されている。
すでにその日の昼には四川風麻婆丼と上海焼きそばがセットになった弁当を食べようと決めていたため買うかどうか迷ったが、おやつに2個ほど食べようと決めて購入した。
夕方くらいにちょうど小腹が減ったので、早速ライ麦ロールを1つ食べてみた。
食感としては、見た目通りフランスパンに近い。ハード系のパンの食感である。バターや砂糖の甘さは感じないが、その代わりちょうど良い具合に塩が効いていて美味い。 試してはいないが、ハムやチーズなどがよく合いそうな味だ。
そして、ひまわりの種やごまは、たくさん入っているわけではないが、口に入った時は食感が楽しいし、それ自身の味もしっかりと感じるため、良いアクセントとなっている。
これで5個入りで250円未満は明らかにお買い得だと個人的には思う。
流石におやつの時間に5個全部を食べる勇気はなかったので、残りは家に持ち帰って少しずつ食べることにした。ある時はケンタッキーを大人食いするときのお供として、いつもなら白米を食べるところをライ麦ロールに代替した。またある時は、王道的に朝食としてバターと一緒に食したりした。
翌日にはパンが固くなってしまったので、どちらもパンの表面を水で濡らしてオーブントースターでリベイクしてから食した。まるでパン屋で焼きたてのパンを食しているかのような感覚だった。
個人的にライ麦ロールはかなり気に入ったので、また見かけたら買おうと思っている。おそらくいつも店頭に並んでいるわけではないので、見かけたら迷わず買い物かごに入れなければならない。
それにしても、ドイツパンの記事では白米党を自称しておきながら、3つある記事のうち2つはパンが美味かったという内容の記事である。こうなってくると、自分が本当に白米党なのか疑わしい。
私は今まで一に白米、二に白米、三、四が無くて五に白米の精神で生きてきたが、もしかするとそう思い込んでいただけかもしれない。
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