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ゼロからのHACCP構築 ~低コスト、コンサル不要のノウハウ~「#10 製造工程フローチャート」

Tail Shapeです。今回も、仕事の話。

前回までのおさらい
清潔とは?、具体的な定義と、その検証方法について

さて、今回は「製造工程フローチャート」について
解説していきたいと思います。
製造工程フローチャートは、今後のHACCP構築において
重要なポイントになってきます。
なので、HACCPについても触れながら
解説していきます。

HACCP = Hazard Analysis and Critical Control Point
             = 危害分析と重要管理点設定
「製造工程のすべてを危害分析して重要管理点を決める!」
これが、HACCPの原則です。

では、具体的に何をするのか?

「製造工程のすべて」を書き出す
⇒「製造工程フローチャート」を作るということです。

製造工程フローチャートの例はこちら⇓(P11)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000126921.pdf
(厚生労働省のHACCPプラン例です)

ここで、製造工程フローチャートのコツを教えます。

①原料の区分けを細かくしすぎない
例えば、上の参考資料だと、「うどん」限定になっています。
もし、あなたの会社で「うどん」のほかに
「そば」、「中華麺」も作っている場合、
大筋の製造工程が一緒であれば、
ひとまとめにすることをお勧めします。

今回の例だと「製品説明書」の段階から「うどん」
限定になっているので、そこから変更だけど…。

HACCPの管理で大変なのは、「新商品が出来た場合の対応」
なので、製造工程が似ている場合、
汎用的な「HACCP」プランをつくり
運用していくことをお勧めします。

ましてや、原材料の粉が違うだけ、後から加える、
塩の量が違うだけ、熟成時間が違うだけなら、
汎用的な手順を作成し運用していくことをお勧めします。

例;小麦粉⇒粉原料、でんぷん・食塩⇒攪拌前添加原料 
の様な感じ!

私の会社も、麺類とお弁当、お惣菜を作っていました。
HACCPは、①麺類、②お弁当、③お惣菜で構築しました。
(可能な限り汎用化しました)⇓見てね!

②製造工程にウソ無くつくる
今後の話になりますが、
製品の流れ通りに作るのは、問題なくいけると思います。
(原料が製品になる動き)
それ以外で気を付けるべきポイント!
1)廃棄品やごみの流れも正確に記載
2)ゾーンニングマップを遵守
3)戻りの矢印を正確に

1)廃棄やゴミの流れも正確に記載
廃棄品やゴミがどの段階ででて、どこに捨てられるのか
矢印で正確に記載する必要があります。

2)ゾーンニングマップを遵守
ゴミは「汚染区」に捨てます
原料は「準清潔区」から出庫します
製品は「清潔区」に保管します
といった内容も製造工程フローチャートに盛り込むと
汚染品を適切に管理していることを証明できます。

⇓見てね!

3)戻りの矢印を正確に
製造工程の中には、
複数回同じ工程を繰り返す
製造の半端分を原材料ベースとして使用など
もどる矢印がある企業さんもいるかと思います。

製造工程フローチャートの原則は、
上に原料で下に行くと製品ですので、
あまり戻りの矢印は使用しないですが、
どうしても使用する場合は、
必ず正確に書きましょう!


ここまで、「製造工程フローチャート」の
書き方を解説して来ました!

次回は「製造工程フローチャート」の現場確認!
について確認していきます!
次回は、実際にあったことも踏まえて書きます。

ここまでお付き合い頂き有り難うございます。
宜しければまたどうぞお願い致します。


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