【保存版】真似するだけでバズる、TikTok運用の参考になる14のアカウント
Twitter、Instagram、YouTube……。かつてはマスマーケティングの“おこぼれ予算”が流れるマーケティングチャネルだったSNSは、デジタルマーケティングの一丁目一番地と呼ぶにふさわしい場所になりました。
アライドアーキテクツが実施した「企業のSNSマーケティング」に関する調査によると、2020年から2021年にかけてのSNSマーケティング施策の予算が「非常に増加した」事業者は25.0%、「やや増加した」のは45.4%で、7割超が予算を増やしていたそうです。
この“SNSマーケティング戦国時代”において、注目されているSNSが、国内で急激にユーザー数を伸ばしている「TikTok」です。
TikTokに多くの事業者が参戦し始めている大きな理由が、「フォロワーゼロ」でもバズれるから。
これまでのSNSは、Twitterのように拡散性が高いものであっても、フォロワーの存在がアカウントの認知度を左右していました。
しかし、TikTokは違う。
フォローを中心にタイムラインが掲載される従来のSNSとは異なり、TikTokのタイムラインは、「おすすめ」をベースに形成されています。つまり、フォローしていないアカウントのコンテンツが常時流れてくるということです。
この特性を利用すると、例えば初めて投稿したコンテンツで、100万人の認知を獲得することも可能になります。
一夜にして次世代のスターが生まれることはもちろん、北海道に住んでいても、沖縄に店舗を構えていても、あっという間に認知を獲得することができるのです。
TikTokの登場は、既存の人気SNSに大きな影響を与えました。YouTubeとInstagramはショートムービーを主要機能の一つとして取り入れ、Twitterは近頃、驚くほど直近にフォローした人と同ジャンルと思われる人をタイムラインでレコメンドしています。
TikTokはこれからも、主要SNSをリードしていく存在であり続けるはずです。その証左として、アプリ調査会社・data.aiが発表した最新データによると、2022年1〜3月期のユーザー1人当たりの平均月間視聴時間で、TikTokはYouTubeを上回っています。
TikTokマーケティングに参入するなら、「いまこのタイミング」です。大きなトレンドの波に乗り、SNSマーケティングをマスターしましょう。
今日から真似したい14のTikTokアカウント
息を吸って吐くようにTikTokを利用している僕ですが、毎日のようにTikTokサーフィンをしていたところ、バズっているアカウントは「誰にでも真似できる3つのフォーマット(コンセプト)に分けられる」ことに気付きました。
この3つのコンセプトに乗っかれば、TikTokのアルゴリズムを理解しきっていなくても、ある程度バズを起こすことができます。
「パクり」に抵抗を持つ方がいるかもしれませんが、フォーマットの模倣はSNSを最速で伸ばすコツです。まずは模倣から始めて、オリジナルな色を見つけていきましょう。
① ど素人フォーマット
ど素人ホテル再建計画(@4610_hotel)
ご存知の方も多いと思いますが、「僕は沖縄の大赤字リゾートホテルの再建を託されたど素人」の一言からから始まるTikTokアカウントです。
冒頭の挨拶で唯一無二の個人として差別化し、それを繰り返すことで視聴者からの認知を獲得しています。この「ど素人フォーマット」とも呼ぶべき構文は非常に有効です。
「ど素人ホテル再建計画」が注目に値するのは、フォーマットを開発しただけでなく、ホテルの再建をサポートした事業者が出演をきっかけにバンバン売上を上げていること。
たった一つのアカウントがバズったことで、協力者全員がWINになっています。
TikTok市長(@urasoeofficial)
上記の「ど素人ホテル再建計画」を起点にバズったのが、沖縄県浦添市長のアカウント「TikTok市長」です。
このような「ど素人フォーマット」では、大前提として新規の視聴者獲得を目的にしていることが多く、浦添市長も見事にそれをやりきっています。
すべての動画に引きのあるメッセージが必ず用意されており、「SNSを日本一使いこなす市長」と言われるのも納得です。
ちゃんリエ(@chanrie40)
TikTokを超絶ハックしているエステのアカウント「ちゃんリエ」さんも「ど素人フォーマット」を活用しています。
「お店を閉店します」と宣言した後、数日後には「メンズエステ始めることにしました」と復活。「経営素人なのでコスチュームや店名を募集します」と視聴者に呼びかけたのです。
復活を待ち望んでいるファンはもちろん「メンズエステ始めることにしました」でバズって獲得した新たな視聴者が積極的にコメント。そしてまたバズ。
実のところは閉店しておらず、お店も変わっていないのにこの変わりよう。賛否はあるとしても、SNSインキュベーターとうべきアカウントではないでしょうか。
② 意外性のかけ算
お菓子食べすぎ会社員(@tabesugi_nozaki)
「お菓子食べすぎ会社員」の野崎瑞穂さんは、「オフィス × お菓子」の意外性で注目を集めています。
「働く場所でお菓子を食べまくる」という禁断のテーマ設定や、「白目・変顔・口半開き」のとぼけた表情が、人々の欲望を代弁。
新規の視聴者からしたら「会社でサボってお菓子を食べている」と見られるため、ついつい釘付けになります。最初は「面白いから見る」というよりも、「つい見てしまう」のです。
ドッキリっぽく見せる仕掛けや不快感の無さが、その後の継続的な視聴を促しています。
りんの田舎暮らし(@rinninniku)
「りんの田舎暮らし」さんは「無口で神秘的 × 大胆な田舎暮らし」の意外性が魅力的です。
無口で神秘的な雰囲気の女性がチェーンソーで薪を切り、なんでもかんでも味見する。数ある人気アカウントの中でもコンセプトの強さが段違いで、ずっと見ていられます。
ガスの燃料は自前で調達、安くなった牛乳でキツネを煮込む。BGMが松任谷由実さんなのも、雰囲気をつくり込んでいます。
覚えておいてほしいのは、バズっているTikTokアカウントの多くは「ついつい見てしまうクリエイティブ」が採用されているということ。
料理・大食い・トラブル発生・ビフォーアフターなど、「続きが気になる」フォーマットとの組み合わせで視聴維持率が向上し、アカウントパワーを向上させています。
ながの社長(@lincronova)
「料理 × 社長 × オフィス」の組み合わせで、世間が考える社長像をひっくり返した「ながの社長」にも注目。
オフィスで料理する、怒られる、喧嘩する、でも食べてくれる。この「先が気になる」というのが、TikTokの勝ち筋にガッツリはまっています。
料理の質をメインにする必要はありません。料理と何かを組み合わせるだけで動画の視聴維持率は向上します。食事の動画は見てるだけで幸せになれるから、かもしれません。
channel JU-JU(@yummy_juju)
「channel JU-JU」さんも、料理というフォーマットを生かしているアカウントの好事例です。
自分の意見(意思)を淡々と語るだけならバズれませんが、「ご意見番 × 料理 × 無職」の組み合わせで意外性を発揮しています。「27歳無職実家ぐらし」というキャッチもいい。
流行っているフォーマットに乗りながらも、投稿内容は料理からゲーム実況まで多岐に渡り、かつ質が高い。そのため、いつまでも見ていられる(見てしまう)クリエイティブになっています。
専門性突き抜け型
ちゃんぽんちから(@chikara.awesome)
最近社内で話題の「ちゃんぽんちから」さん。お酒をグビっと飲み干す姿が印象的で、表情と音、所作の美しさに釘付けにされます。
それだけでも十分にバズる要素なのですが、お酒の解説をしているのもポイントです。お酒に詳しくなりたい20代のニーズにガッツリハマっていると思います。
自分が世間に対して相対的に詳しいことを発信すれば、それだけでフォロワーを獲得できるチャンスがあります。「誰もが発信者になれるけれど、誰もが発信者になるわけではない」ということを忘れないでください。
りおレモン🍺🍋(alcohol.2)
若い女性が、一人で大衆酒場や赤提灯を巡るというコンセプトが新しい。グイグイ酒を飲んでいく姿は爽快で、思わず冷蔵庫のビールに手が伸びます。
激安の大衆居酒屋は一定のニーズがあり、動画を楽しめるだけでなく、行きたいお店を探せる意味でフォローしたくなります。
「食べログで探すより、りおレモンさんをフォローしておけばいいのでは?」と思ってしまうくらいには有用性が高いので、バズる理由にも納得です。
あおサウナ(@sauna_ao)
未曾有のサウナブームのなかで、増え続けるサウナーたちに支持を受けているアカウントが「あおサウナ」さんです。サウナだけにフォーカスするというコンセプトが明確で、アカウント名もわかりやすい。
位置情報をあえて動画内に入れずコメントに記載するなど、フル視聴率を下げないような工夫もされています。上記3つのアカウントと同様に、後で見返すためのお気に入り感覚でいいねする人が多いのではないでしょうか。
つくりこまない日常感
きなこっこ(@kinakokkonew)
「きなこっこ」さんは、敬遠されがちなPR投稿でさえ愛されてしまう、キャラクターの親しみやすさが魅力です。
PR投稿を連発してもフォローを外されない理由は、視聴者目線の意見も欠かさないから。子どもたちが登場するのもポイントで、嘘っぽさがなくリアルな印象が強くなっています。
彼女はもともと、踊ってみた動画などを投稿していたアカウントですが、今は子育てなど日常の動画をメインとしています。フォロワーを獲得してから、PR投稿中心スタイルへの切り替え方が巧みです。
人は人に無関心と言いますが、TikTokは視聴者の関心を引いてこそ伸びるプラットフォーム。「親近感」は重要なキーワードです。
世界一のゆっけ、(@yukke_yukke_)
「世界一のゆっけ、」こと酒村ゆっけさんは、日常をテーマにした動画で話題です。
YouTubeは日常Vlog風で、TikTokはルックスのかわいらしさを全面に活かす。巧みなメディアの使い分けや真似できない文章力など、強みをかけ算して唯一無二の立ち位置を確立しています。
ちなみに、ゆっけさんはボドゲ「ウェイウェイらんど」の企画制作を担当された方。「マス」のテキストに文才があふれていて、このパワーが動画にも出ているんだと納得です。
伸びるインフルエンサーには「誰でもできるように見えて、実は真似できない」特徴があるものですが、ゆっけさんは文章力だと思います。
Ackaスタッフの日常(@acka.official)
自社商品以外も紹介するアパレルブランド「Ackaスタッフの日常」も参考になります。
大衆ブランドであるユニクロやGUの着回しも紹介するし、アカウント名の通りにファッションに関係ない投稿もする。「ライフスタイル推し」に振り切ってファンを獲得していくスタイルです。
TikTokは“日常感“がバズのキーワードになっているので、企業アカウントの色が出過ぎると逆効果。ハイブランドによくある「作り込んだデザイン」はウケが悪いという、TikTokの特性をよく理解しているからこそのマーケティングです。
おまけ
ロート製薬(@rohtotiktok)
個人アカウント以外で、ロート製薬さんのアカウントが大変参考になるので、おまけでシェアします。
大前提として、自社製品を使ったスキンケア方法の紹介など、コンテンツの内容はどれも保存して見返したくなる有益な情報です。
特筆すべきは、中途半端なことをせずトレンドのフォーマットにどっぷり浸かっている思い切りの良さ。大企業はお堅いイメージがある分、トレンドに乗るだけで親近感がグッと湧いて勝ち抜けます。
投稿に寄せられたコメントを見てみると、「まさかの公式www」「めっちゃ買いたくなったwww」などコメント欄も盛り上がりまくっています。
大企業アカウントを伸ばすのに大切なのは、トレンドを擦り切る勇気だと思います。
これからTikTokを始める人へ
TikTok運用はいわば、「自分の勝ちパターンを見つけるまでの旅」です。
自分のアセットを理解したうえで、バズったコピー、バズったフォーマット、バズった音源をパクリまくる。それらすべてが噛み合った瞬間にバズります。それができたら、今度はそれを擦りまくって勝ち抜いてください。
◼︎ 森泰輝が手がける事業創造スタジオ「MAGI-C」のご紹介
赤字200万だった妊活事業を立ち上げから2年で売り上げ10億にグロースした例をはじめ、MAGI-Cが手掛ける事業を紹介しています。持続的な事業成長やマーケティング戦略の構築に課題を掲げている事業者の方は公式ページからお問い合わせください。
構成:井上 茉優 編集:オバラ ミツフミ
Misfitsの森泰輝です!誰もがSNSのパワーを享受できる未来に向けて事業を創っています。書いてほしい記事のリクエストがあれば教えてください!