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創業7年で上場企業G入りするスタートアッ プの話(フレンバシーとユーグレナのM&A)

本日2022年2月1日、僕が創業した株式会社フレンバシーは、東証1部上場の株式会社ユーグレナの完全子会社となりました。

2015年に起業してから7年。今思えば、恐るべき無知さと無防備な状態でスタートしました。自分の力不足に悩みながら、いろんな方々に応援してもらって、なんとかこれまで生き延びてきたというのが実情です。

スタートアップとしての挑戦は一旦ここでひと区切り。これからは自社の成長だけでなく、グループ全体への貢献も意識しながら、自分たちが目指す社会の実現に向けて努力していきます。

せっかくの機会なので、この記事ではフレンバシーの「現状」と「これから」について書きたいと思います。

なお、M&A後も僕がフレンバシーの代表を務めます。弊社に興味を持ってもらえる人がいたら、ページの最後にFBとTwitterを公開していますので、お気軽にご連絡ください。取材のご依頼等も歓迎です。

フレンバシーについて

改めて、株式会社フレンバシー代表の播太樹(はりたいき)です。アメリカ留学を含めて6年間神戸大学に通ったのち、新卒で三井住友銀行に入り、2015年に起業しました。

以下、弊社HPへのリンクと簡単な紹介です。

フレンバシーは、自分にも世界にもGoodな消費の選択肢を広めることを目指すスタートアップです。美味しい上に環境にも優しい、健康的な上に貧困の撲滅にも繋がるなど、自分と他者のメリットが両立する状態を『Good Good』と定義し、生活のあらゆる場面でGood Goodな消費の選択肢が存在する社会を実現します。

いわゆる「スタートアップ」として、これまでに個人投資家、事業会社、VCなどからエクイティで資金を調達し、事業に取り組んできました。

運営しているサービスは下記3つです。

1. プラントベースのポータルサイト『Vegewel』
2. ソーシャルグッドな商品のマーケットプレイス『Good Good Mart』
3. D2Cフードブランド『Good Goodシリーズ』

それぞれ簡単にご紹介します。

①Vegewel

Vegewelはプラントベース(植物性)に特化した情報サイトです。レストラン検索と記事配信の機能があり、2016年から運営しています。

ベジタリアン・食物アレルギー・宗教制約など、世の中には「食の制限」を持つ人が多数存在します。そうした人たちでも、植物性の食品であれば食べられるケースが多いことを知り、『食のバリアフリー』というコンセプトのもとスタートしました。

もう3年くらい前になりますがBSの番組で取り上げてもらったことがあるので、こちらを見て頂くとサービスをイメージしてもらえるかと思います。

また、ここ2-3年は個人の「食の制限」を超えて、健康志向や環境の観点でもプラントベースが注目されるようになってきました。企業の新規参入も相次ぎ、Vegewelとしてはカゴメ様、キッコーマン様、マルコメ様、J-オイルミルズ様といった大手食品メーカーともご協業させて頂いています。

Vegewelのサイトはこちら。
https://vegewel.com/

②Good Good Mart

Good Good Martは『ソーシャルグッド』をテーマとしたオンラインのマーケットプレイス(ECサイト)です。ソーシャルグッドについて、弊社では下記のように定義しています。

【Social Good(ソーシャルグッド)】
地球環境や地域コミュニティなどの「社会」に良いインパクトを与えるモノ≒ エシカル SDGs サステナブル

Good Good Martの取扱商品は、健康的・おいしい・便利といった「自分へのGood」と、環境配慮や社会福祉といった「Social Good」が両立することを基準としています。

また、人それぞれの価値観に合わせて商品を選択できるように、プラントベース、オーガニック、フェアトレード、クルエルティフリー、フードロスなど様々な切り口でソーシャルグッドな商品をご紹介しています。

Good Good Martのサイトはこちら。
https://goodgoodmart.com/

③Good Goodシリーズ

自社ブランドとして『Good Goodシリーズ』を展開しています。Good Good Martの世界観を体現する商品として、下記5点が基本仕様です。

1.  無添加
2. プラントベース
3. アレルギー28品目不使用
4. 砂糖不使用
5. 社会福祉(福祉施設での製造)

中身だけでなくパッケージとネーミングにもこだわっていて、商品名はこんな感じです。ちなみに、女性誌anan「トレンド大賞2021」のフード部門にも選出して頂きました。

・雑穀たちとマッシュルームが踊るキーマカレー
・たかきびと香味野菜が出会ったドキドキボロネーゼ

製造は奈良県の就労支援施設にお願いしています。みんなで美味しく健康的に食べることが社会福祉にもつながる、そんな商品づくりを目指しています。

Good Goodシリーズでは、今後オフラインの販路を拡大していく方針です。何か良いご提案があればご連絡お待ちしています。

Good Goodシリーズの詳細はこちら。
https://goodgoodmart.com/shop/pages/original

ユーグレナについて

今回僕たちがジョインするユーグレナは、微細藻類のミドリムシ(ユーグレナ)を使ったヘルスケア商品やバイオ燃料を作っている会社です。

僕がユーグレナに惹かれた理由は2点あります。

①サステナビリティへのコミットメント

あれこれ書くより下記の開示資料を見てもらったほうが分かりやすいのですが、ユーグレナは『Sustainability First』を掲げている会社です。

【資料】ユーグレナ・フィロソフィー &今後の事業方針(20年8月公開)
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2931/tdnet/1872915/00.pdf

フレンバシーが目指す『Good Good』と方向性が完全一致しています。事業をご一緒する先として、ビジョンがこれ以上フィットする企業は存在しないと感じました。

②ソーシャルビジネスへのコミットメント

ユーグレナではWFP(国連世界食糧計画)やグラミン銀行と協働し、バングラディッシュで食料支援事業などのソーシャルビジネスを展開しています。

ユーグレナ 2020年9月期本決算説明資料

僕自身、バックパッカー時代に目にした東南アジアの貧しさをきっかけに、ソーシャルビジネスに関心を持つようになりました。グラミンにインターンに行きたいと思ったこともあるし、社会人になってからは10年来、WFPに個人的に寄付を続けています。

こうした背景からユーグレナのソーシャルビジネスに大きなシンパシーと可能性を感じました。

フレンバシーのこれから

僕たちが取り組んでいる『プラントベース』も『ソーシャルグッド』も、日本においては黎明期の市場です。言葉の認知は徐々に広がっているものの、社会に浸透しているとはまだ言い難い状況。

それらをより早く、より広く浸透させていくために、自分たちが先頭を切ってビジネスの成功事例を創っていく。そして、自分たちだけでできる範囲には限界があるので、様々な企業や組織と協業しながら市場全体を盛り上げていく。

その意味でも、ユーグレナグループへのジョインは、現状取り得る事業戦略の中で最強の打ち手になると考えています。

一緒に市場を創っていく仲間になってくれる方がいれば、お声がけください。連絡先は最後に記載しています。

僕には3歳の娘がいます。保育園に送っていく中で、たくさんの同年代の子供たちも見ています。この子たちが大人になる時、より良い生活環境を残せるように、自分たちが今やるべきことをやっていきたいと思います。

また、これはまだ僕個人の夢想の域を出ませんが、下記にも取り組んでみたいなと思っていたります。ビジネススキームで、持続可能な形で。

・栄養バランスがしっかり取れた「フードバンク」
・開催頻度高く、食物アレルギーにも配慮できる「子ども食堂」

自分でも何故だかよく分からないのですが、「メシが食えない人がいる」という現状に強い憤りを感じます。ひょっとすると前世は飢餓で死んだんじゃないかと本気で思ったり。

とはいえ、まずはVegewel、Good Good Mart、Good Goodシリーズを事業としてしっかり成長させることが目先の目標です。

7年間で学んだこと

振り返ると、本当に色々な経験をさせてもらった7年でした。細かい話は別の機会に譲るとして、学んだことを1つだけ共有したいと思います。

Every passing minutes is another chance to turn it all around.

これは僕の好きな映画「バニラ・スカイ」のセリフです。そして、これまでの事業経験を通じて強く実感し、座右の銘としている言葉でもあります。

劇中では「人はいつでも変われる」みたいなニュアンスで使われている言葉ですが、僕はより直訳的に「過ぎゆく一瞬一瞬が、全てを変えるチャンスになり得る」と解釈しています。

七転び八起きという諺の如く、創業してから7年間毎年ピンチに見舞われ、ギリギリで起き上がり生き長らえてきました。

その度にメンタルも結構追い込まれるんですが、心は凹んでいようが折れていようがどうだっていい。ただ、一瞬一瞬が逆転のチャンスになり得ると信じて、どれだけしんどい時でも足だけは動かす。

そうして行動を続けていると、不思議と間一髪で出会いに恵まれ、何度も危機を脱することができました。

最後に

長々と書きましたが、フレンバシーはこんな会社です。

興味を持ってもらえた方がいれば、FBやTwitterからご連絡ください。弊社の事業に関わってみたい、何か協業できそう、ディスカッションしたい、取材したいなど、基本的になんでもOKです(ただ、全てのご連絡にはお応えできないかもしれないのでご容赦ください)。

FB
https://www.facebook.com/taiki.hari
Twitter
https://twitter.com/taikihari

最後になりましたが、「スタートアップ」としてのフレンバシーをこれまで応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。

今一緒に働いてくれている皆様、一緒に働いてくれた皆様、投資家の皆様、様々な形で支援してくれた周囲の皆様、応援してくれた家族、本当に助けられてばかりの7年でした。

ここからは第二創業として、より大きく成長し、その姿を皆様にお見せできるように頑張ります。


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