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茅葺職人見習のはじまり 第9話

22.04.12(火)
休日明けの新たな1週間がはじまった。昨日は休みで、図書館、喫茶店を回って久しぶりに自分の時間を過ごせたので、心も体力も回復した。
今日は、3段目を葺いていった。「3寸→4寸→3寸→4寸」で一葺きの段取りであったが、今日は「裏茅」と呼ばれる穂先の部分をまず配っていった。先輩に理由を聞くと、どうやら勾配を取るために3段目の最初に入れたとのこと。茅葺をやっていくには、茅葺屋根と対話する必要があると言われた。「対話」という表現は、常に考えるということでもある。この状況で裏茅を入れた先輩は茅葺屋根と対話していた。親方はなるべく裏茅を使わないそうだ。これも屋根との対話の在り方なんだと思う。

Fig.1 今日の現場メモ

お昼休みには、施主の方から採れたて筍の青椒肉絲をいただいた。

Fig.2 筍の青椒肉絲

午後からは、葺いた茅を「ガンギ」という道具でたたいった。これまでは、ハンドサイズのガンギを使っていたが、位置が高くなってきたので、今日からは長い柄を持つガンギを使った。腕の筋肉が不足していたのか、すぐに疲労が来た。。そもそも筋力が不足していることはあるが、おそらく道具の使い方が悪かったのもあると思う。明日から親方が来るので、道具を使っている様子や音をしっかりと観察したいと思う。明日も頑張ろう。

Fig.3 ガンギ (樹種はサクラ)


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