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伝えたいことをどのような表現で伝えるか?
お笑い芸人さんの漫才でよくこんなフレーズでの入りを目にすることがある。
A「俺、今やりたいことがあるんだよね。」
B「何やりたいの?」
A「警察官!一度やってみたかったんだよね。」
B「へえ!!」
A「ちょっと、俺警察官役やるから、おまえ犯人役やってよ」
B「わかった」
これからボケとツッコミが始まる際に、全ての内容をわかりやすく、そして人をその世界に入り込ませるためのフレーズ。
文章の中にもある。
新年あけましておめでとうございます。
2018年はいろんなことがありましたね。2019年はみなさんにとってどのような年になるのでしょうか。
何事もうまくいく一年になるひともいるでしょう。苦労の多い一年になるひともいるでしょう。
みなさんにとって素敵な一年になるように、今回は年始すぐににぜひ訪れてもらいたい「ここに行けば最強の一年になるおすすめパワースポット」をご紹介していきます。
一般的には「導入」という部分。
ここでどのくらいみているお客さんや記事をよむ読者を引き込ますことができるか。
"基本的"にはとても重要なところ。
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ここからは僕の主観をメインに書いていく。
あくまで僕の視点で感じたことだ、実際には違ったとしても、ひとりの感じ方としてご容赦いただきたい。
導入がわかりやすいと内容に引き込まれやすい。ということを先ほどは書いたが、
すごい高等テクだなと感じた漫才師がいる。
ジャルジャルだ。
この人たちのネタはあえて導入がわかりづらいネタが多い。
この人たちはなんか意味のわからんことを始めたぞ・・・・。
その意味のわからんことを重ね重ね見せることで、みているお客さんはこのネタのテーマが何かをじわじわ理解していく。
そして、このまま行き続けた先(オチ)はどうなっていくのか・・・?
全く予想がつかなくて気になり、完全に引き込まれる。
独特。という感想を言えばそうなのだろう。
でも、本当にすごい。
きっとこのコンビは「文脈」の使い方がとてもうまいのだろう。
記事を作る時は「構成」を作ることは大事ではあるが、僕個人は「表現」も同じぐらい大事だと考えてメディアの編集をしている。
表現のしかたでその内容はいくらでもつまらなく伝わりにくくもなるし、伝わりやすく面白い内容にもなる。
例えば、以下のシチュエーションで表現の違いを比較してみる。
「大学生の僕はある講義で一目惚れをした女の子と連絡先を交換した話」
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〜Aパターン〜
僕はある大学の2年生だ。
新学期になり、講義である女の子を見かけるようになった。
その子はいつも一人で座っており、黙々と講義を聞いている。
これまで女の子に声をかけるなど軟派なことだと思っていた僕は、声をかけたくてもなかなか実現させることができず、
来週、また来週とただただ日が流れていくばかり・・・。
ある日、「今日は絶対にあの子に声をかけるんだ」と覚悟をし、講義に挑んだ。
教室に入りすぐさま彼女を見つけた。
僕はすぐさまその子の隣に陣取った。
隣とは言っても、ひとつ席をあけた隣だ。
講義が始まった。
僕はすぐさまその子に見せるように、消しゴムを自然に机の下に落とした。
落としたといっても、もはや放り投げた。自分で取れる位置に落としたら自分で取れてしまう。
消しゴムははるか遠い、4席前ぐらいに転がって行った。
彼女もみていただろう。
僕はわざと焦った感じを出し、申し訳なさそうに彼女にこう話した。
「すみません。。。消しゴム貸していただけますか?」
彼女はすぐ理解をし、消しゴムを貸してくれた。
「ありがとうございます。」
消しゴムを返し、彼女にこう話をした。
「あの・・・、僕@@って言います。ちょっと変なお願いしてもいいですか?」
その女の子は警戒しながらこう言う
「なんですか?」
僕はこう返す
「僕先週ちょっと講義を休んでしまいまして、もしよかったら先週のところ少し教えていただけないですか?」
彼女は少し安心した顔で
「あっ!いいですよ。」
と小声で返してきた。
こうして僕は彼女と連絡先を交換することができた。
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Bパターン
僕はこれまでナンパをしたことがない。
チャラいやつとか本当に嫌いだ。
大学のキャンパス内にいるウェイウェイしているグループとか見ると、本当にこいつらアホだな。とか思っているような大学生だ。
そんな僕が大学二年になって間もない時に、一目惚れをした。
その子はいつも講義中、ひとりで講義を受けている女の子だった。
友達づくりに出遅れたのだろうか?それとも友達など作らず、勉強に集中したいというタイプなのだろうか?
僕はその子のミステリアスなところに、どんどん引き込まれて行った。
ふだんナンパとか簡単にできるやつが羨ましい。こういう時になかなか行動にうつせない僕。
彼女はとても可愛い。そのうち他の輩がナンパするだろう。
そしたらきっとその子はそのチャラいやつのグループに入って、僕と知り合いになるという可能性は完全にゼロになるだろう。
とにかく焦った。毎週毎週声をかけなきゃと、焦りまくった。
ある時僕はある作成を思いついた。
そうだ!ナンパじゃない声のかけかたをしよう!
名付けて「消しゴム貸してください作戦」!!
作戦はシンプルだ。
その子の隣に席を陣取り、講義中消しゴムをわざと見えるように遠くへ落とし、その子に消しゴムを貸してくださいとお願いするだけだ。
一度話しかけたらあとはこっちのものだ。きっとなんとかなる!!
早速その週の講義中、作戦を実行した。
他のやつが座れないようにすぐさま、女の子の席の隣は陣取った!
講義が始まってすぐ消しゴムを落としたら不自然だろう。
落ち着いてきてから実行しよう。
講義内容なんて一切頭に入るわけない。
とにかくタイミングを伺っていた。
ふと、彼女がノートを書くのをやめ、顔を上げたときに僕は実行した!
消しゴムははるか4席ほど前に勢いよく転がって行った。
周りのやつが気づいて、ひろいやがったら作戦は失敗だ。
しかし、運良く誰も拾わなかった。
消しゴムが転がったことを知っているのは僕と彼女だけだ。
彼女は僕のほうにちらっと目を向けた。
今だ!!!
僕は彼女の声をかけた。
「すみません。。。消しゴム貸していただけますか?」
彼女は当然理解をしている。
そりゃそうだ。あんだけ豪快に消しゴムが飛んでいけば、隣の男は焦っていると思うだろう。
「どうぞ」と彼女は消しゴムを貸してくれた。
初対面の男に消しゴムを使わせるって嫌だろうな〜。なんて少し頭を横切ったが、そんなの関係ない。
今僕は作戦実行中だ。絶対に連絡先を聞かなくてはならない。
緊張と焦りで顔がおかしくなりそうなのを必死でおさえ、僕は彼女に消しゴムを返した。
「ありがとうございます。」
あれ?
会話が終わってしまう。
この先の台本はない!!
僕は猛烈に焦った。
時間があけばあくほどまた話しかけるのに不自然さが出てしまう。
会話が途切れてしまう前に、次の一手を出さなくては!!!
そんな思いで僕は彼女にこう話をした。
「あの・・・、僕@@って言います。ちょっと変なお願いしてもいいですか?」
自分でもおかしなことを言っているのがわかる!!唐突すぎる!!!
他に自然なフレーズはなかったのか!???なんて思ったが、口から出てしまったものはしかたがない。
「なんですか?」
当然、彼女は警戒している。明らかに顔がこわばっている。。。
とにかく支離滅裂ながら僕はこう続けた。
「僕先週ちょっと講義を休んでしまいまして、もしよかったら先週のところ少し教えていただけないですか?」
先週休んでいるわけない。
一目惚れした女の子に声をかけるチャンスの日に僕が休むわけなんかない!
まさに口からでまかせとはこのことだ。
そんな僕のお願いに対し、彼女は少し安心した顔で
「あっ!いいですよ。」
と小声で返してきた。
きたーーーーーーーー!!!!
これは多少無理やりだが、このまま連絡先を交換しなくては!
「講義中申し訳ないので、また後日連絡させてください。」
こうして彼女と連絡先を交換することができた。
グッジョブ自分!!
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このように同じ事象でも表現の方法で随分伝わり方が変わる。
メディアの編集をしていると、それぞれのライターさんの特性や傾向が見えてとても面白い。
ここでこんな表現をするのか!と発見しては、クスッと笑えることもあったり、
おお!ここ**さんっぽい表現!と思うこともある。
情報発信として、伝えやすくシンプルに事象を伝えることも大事だ。
でも時にはそういう表現を使い分けて、「そのライターさんが書いた」と文章見るだけでわかるような記事やメディア発信が僕はとても好きだ。というお話。
東京出身。7年間の沖縄移住を経て三重県津市へ。沖縄移住応援WEBマガジン『おきなわマグネット』元編集長。神社メディア『sanpai. 』運営。Webデザイン、マーケティング、他制作ディレクションなどを生業としています。年間200社ペースで全国の神社を参拝しております。