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「社長になったつもりで考えろ」は、半分正解で半分間違い。正解は「〇〇社長になったつもりで考えろ」

新人の時によく、「社長になったつもりで考えろ!」なんて言われると思います。

その真意は、「個別最適じゃなくて全体最適を考えてね」ということだと思います。

新人の時は自分の業務をこなすことで手いっぱいで、周りが見えなかったりします。でも、自分の業務をこなすことは仕事のゴールではなく、会社が社会に貢献して利益を上げることが仕事のゴールです。

なので、全体に対して自分がどう貢献しているのかを考えて仕事してね、というのが「社長になったつもりで考えろ!」の真意だと思います。

なので、これは正しいと思いますが、半分間違っていると思います。

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正解は「オーナー社長になったつもりで考えろ」だと思います。

サラリーマン社長(株主ではない代表取締役社長)は、株主から経営を委託されています。その委託された仕事をきちんとこなせなかったら、株主総会で解任されます。

なので、株主に「この社長はいい仕事をしてるな!」と思ってもらうことが大事になります。

この「思ってもらう」が重要なポイントだと思います。逆に言えば、「思ってもらえさえすれば」いいのです。

一つのモデルケースを考えてみます。10年後に明らかに損失がでると分かったプロジェクトがあるとします。今損失を計上すると、今の社長の責任になります。ただ、損失の計上を合法的に未来に先送りする方法があります。さて、社長はどういう決定をするでしょう?

おそらく、サラリーマン社長なら先送りでしょう。自分の責任を問われたくないからです。

でも、オーナー社長なら今損失を計上するでしょう。損失を先送りしても企業の為には何一ついいことがないからです。

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こんな単純な例はないかもしれませんが、要するに、サラリーマン社長にはどうしても「ちゃんと経営してますよ」というフリを株主に対してするインセンティブが働いてしまう、ということです。もちろん粉飾決算みたいな違法行為は論外ですが、合法的に、嘘をつかずに「ちゃんとやってまっせ」アピールをする方法なんていくらでもあります。

なので、本当に企業価値の為に仕事をしたいなら「オーナー社長になったつもりで仕事をしろ!」が正しいと思います。

(企業価値の為に仕事なんてしたくねーよ、給料さえもらえればなんでも良いぜ、というならそれはそれでありでしょう。笑)

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