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冬の寒い帰り道には、たこ焼きの雨が降る

雨の日
バスまでまだ時間がある
何を食べようか、、

そばでも、中華でも牛丼でもない
たこ焼きだ

これほどしっくり来る決断をあと何回出来るだろうか。
そんなバカなこと考えながら、銀だこに向かう。

すると志を同じくした同志が銀だこに列をなしていた。
列の長さに共感と多少の鬱陶しさを覚える。

皆んなが並ぶ理由は雨だけでなく、感謝セールで割引になっているようだ。

こんな時、自分は割引き対象外のものを選ぶクセがある。
こちら割引き対象外ですが、よろしいですか?に対して岸辺露伴の「だが、断る」を心で復唱しながら注文を完了させる。

今日は面接だった。
きれいな答えに囚われて、自分自身を誤魔化すな。
それが簡単に出来ないほど、誤魔化し続けた期間は長期化していたのだと今になって気づく。

誰かの正解を隠れ蓑にして、自分の正解を見ないフリする。困ったものだ、元々そんなタマじゃないはずなんだが。

じゃあここから活き活きと出来る場所にどうやって持っていこうかな。そんな遠くはないはずだ。

隠れ蓑を割って、自分の核を見つけ出す。

そう言いながら、注文したたこ焼きを割って冷めるのを待つ、、、

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