キミは三白眼のサリーを見たかい?

チッチとサリーの恋物語を割と幼い頃から読んだせいか基準が『小さな恋のものがたり』のようで、以降出会った甘酸っぱい恋とかそういう漫画やアニメをはなから受け付けない体質になってしまったようだ。

それに今気づいた。

私が美容室デビューするより前の、理容室に通っていた幼少期だったかな?たしか待合室にあったのを読んでから気に入って、自分で買うようになったのだったかしら。
芝生の上で寝転がる二人や、表紙の花に囲まれて二人がにこにこする様子が印象的だ。記憶の中ではすぐに浮かぶのが紫陽花。瑞々しい紫陽花と二人のシーン。
ふんわりしたタッチの絵でチッチの表情がとても豊かでカワイイ。

控えめな女の子の恋する気持ちが痛いほど共感出来たのだ。

恋だの愛だのはもうどぅをうでもいい現時点、こんな私が"理想"なんて言っちゃいけないかもしれないけど、さきほどふいに思い出し振り返ってみるとチッチとサリーの間柄はやはり私の理想だと思えてならない。

背の小さな決して美人ではないチッチと、スラリ長身の日本人離れしたサリーの恋のお話。
チッチは自分に自信が無い。黙っていてもモテてチヤホヤされるサリーにやきもきして、センチメンタルになってウジウジ。
そこへサリーが登場する。
「なぜ?あの綺麗な子とどこかへ行ったのかと…。私なんか…」とまだ素直になれずにいると、「行きやしないさ。」サリーがおでこにチュっとする。というクッソ胸きゅんなコマ。

ひょっとしたら壁ドン元祖なんじゃなかろうか。
私は壁ドンはされたことは無いけれど、頭ポンポンをされるのは本当にイライラするの。
でもサリーなら許す。
(ウィル・スミスとコリン・ファースとならんで許す。)

チッチの女心が共感できるし、しょうもないこじらせも愛おしく思える。
サリーがチッチを可愛くて可愛くて仕方ないのもわかる。
彫りが深いのか眩しいのか、その眼差しはいつも黒目がち。
きっと、チッチを目に入れても痛くないのだろうな。

それにしても、一難去ってまた一難というくらいに、チッチはハラハラさせられっぱなし。
この二人、もうそういうプレイなんじゃないかと思うほど飽きずにハラハラチュッチュ、ハラチュッチュしてる。

サリーはB型なんじゃないかしら?
それとも二重人格ちっくだからABかしら?(出た!血液型で人を見る女!)
とにかくチッチをぶんぶん振り回すわけ。
私がチッチの親友なら一度シメたくなっちゃうくらい、チッチの心をもてあそぶのよ。
伊達男!このむっつり!エロガッパ!

飽きずに懲りずに2人がお互いに真っ直ぐなのが羨ましい。
どんなにこじらせてもサリーはチッチにとって最後には大丈夫な人、受け止めてくれる人なのだ。
羨ましすぎる。
うつわや包容力ではなく単に相性なのかい?
物語の中で人の心の移ろいとかそういうものの危うさがある事も描かれつつ、二人には絶対的な揺るがないものがあるのだ。
でも安心感は一瞬で、次のコマになるとまたゆらゆらしてしまう。そこに長い間二人を見守りたい見届けたい気持ちが続いていたのかな。


昔読んだ記憶だけで書きました。
改めて読み返します。


永遠の片思い同士


なのだそうです…驚いた。
永遠の恋人じゃないの?

たしかに、男心もよく見てとれるところがあった。チッチとサリーがすれ違っているような、コミカルに書かれているからそのチグハグさにハラハラしたことも。

ちょっと待って。
永遠の片思いって何!?
結局通いあってないということ?

だめだ、わかんね。

とにかくチッチが羨ましい。こんなに好かれたら本望なんじゃないか。サラダに入っていた芋虫にもキスしちゃうくらい有頂天になってしまう、生きている喜びで胸いっぱい。嫌なこと全て消えてしまうようだ。こんなに幸せ過ぎて怖い。それを踏まえてのこじらせなら仕方ない。それも運命(さだめ)だ。チッチ冥利に尽きるもの。

嗚呼、サリーにモテてるチッチが羨ましい。
サリー oh サリー。

私は今、遅ればせながらその後のチッチ、第44集を手に入れたのでした。


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