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私のAnnie

ラフォーレ原宿のSanta Monicaで見つけたAnnieのチビTを大切に頻繁に着ていた。
Annieは物心着いた頃から観ていたお気に入りの映画。最近観かえしたくなって久々に借りてきた。
幼少に観た映画は特に、昔の思い出のままにしておくのがいいと思うことが多くてどこか敬遠していたけど、物語の輪郭を忘れかけてたもので。

ネタバレがありますので37年前の映画とはいえ一切見ていないという方はこの先は読まない方がいいと思います。


驚いた。
大体の登場人物は私の中で少し違っていた。記憶にあったのは日本版ミュージカルの子役オーディション番組で映るシーンばかりだった。

おお、出た出た!ミセス ハニガン!
昔観た記憶ではこの人すごく怖かったのに、再会したような懐かしさで早くも愛おしくさえ思えてしまった。

飲んだくれのアバズレ、あんたがなぜ孤児院をやってんのよ!
いや、大したもんだよ、子供たちは言われた通りにできてる。掃除、縫い物が出来て、自分のこともできる。仲間をおもいやり理不尽ともうまく付き合って社会性を学んでいるじゃないか、たまにミセス ハニガンさんの足を踏んずけたリ小馬鹿にして日頃の仕返しも忘れない。強くたくましい子達じゃないか。 

なぜあたしがこんな小娘たちと!酒に溺れて独り寂しく…(出入り業者に色目を使ってけつかる)子供嫌いでお金に汚く、しみったれたこんな生活…ガキらをイビるくらいしかやり場がないんだからっ。みたいな。
劇中もまともに歩くシーンなんて皆無で千鳥足が本当似合う。

孤児たちには会う度「大好きよ ミセスハニガンさん」と言わせてる。彼女は愛が足りないのだ。

億万長者がアニーを御屋敷に招待するときだって、秘書のグレースとアニーを引っ張り合いになった時になぜ手を離したのか。脱走するようなくせ者のアニーを億万長者のとこへ行かせて粗相をしたら…とは思わなかったのだろうか。
一番の厄介者だっただろうけど、あんなに張合いのある子は居ないだろうに。抵抗したけど、評議会に報告する、失業させると脅迫めいたことを言われ手を離したのだけど、、なんだか愛さえ感じてしまった。角度を変えると可哀想な私、を演出する子供が1人いなくなるだけで不安というとり方もあるのでは?なんて思ったり。
そもそも酔っているからどうでもよかったのか?来客が来て一悶着があること自体が彼女のいっときの寂しさを埋めるひと時だっりして。


ひとりぼっちのハニガンさんに、ムショ帰りの弟が恋人を連れて現れる。
そうそう、この役者さん!顔オチ気味の、小さい頃からすごく気になっていたんだわ。ホームアローン2でホテルマンをやっていた人だ。
生瀬勝久さんみたいだ。
終盤にハニガンさんの弟が多額の小切手を破り捨てたアニーに対して「殺してやる!」と言った時のハニガンさんは身を呈して止めようとする。ここにもグッときて、確信した。愛すべきキャラクターだったのだ。
記憶のハニガンさんはろくでなしで終わっていたから、みかえして本当によかった。

花瓶や風呂の水など、後半は酒じゃないものを飲むのがクスクスきた。

記憶より歌い踊るシーンが多い。
パンチラが多い。
オーマイグッネスが多い。

グレースと億万長者のラブもちょうど良くて、アニーはお芝居とは思えないほど引き込んでくれた。プンジャブ!魔術師!いたいた!ファンタジックだったのね、忘れていました。サンディだって記憶よりはふわふわしてなかった。
スピード感もちょうど良くて、お手本中のお手本だ。あとは、大人になってどうしているかは追わないことにしよう…久々にみかえして良かったシリーズの仲間入りだ。

ミセス ハニガンさんの孤児院をやるきっかけを知りたいと思った。
騙して結婚した夫が孤児院をしていて、先立たれてスれちゃったとか。妄想すると楽しい。
あと、Annie1本で頑張る人のための実用的な英会話本が作れそうな気がした。

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