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「〇〇がないから作れない」を卒業しよう。(ドレッシング編)

あるもので創るコツ。無茶振り担当シェフが教えます。

僕は学生の頃、荻窪にあるダイニングバー「荻窪D−stand」の立ち上げで料理長をしていました。学生で料理長と言っても、オーナーと店長と僕の3人で始まった、席数15席の小さなお店です。

ちなみにD−standは今年で12年目(!)、今はテイクアウトもやっています。カレーが人気。

ここでは通常メニューを用意していたのですが、常連さんが多く、オープンしてしばらく経つとメニューにないものを頼む方ばかりになりました。

「肉で、どんぶりで、辛いの」

「魚のなんかさっぱりしたやつ」

照明を落とした店内で、分厚い、一枚板のカウンターに座って

「そうめんが食べたい」

3人カウンターに並んで素麺をすするダイニングバー。そしてそれがまた楽しくて

「あるよ」

と言って提供させてもらっていました。

もちろん十分な材料がないこともあり、鶏肉0.5人前にこんにゃくと厚揚げ豆腐を合わせたトマト煮込み、豚肉とお麩を使った他人丼など、組み合わせを工夫しながら創る料理の数々。

そのライブ感(または無茶振り)がすっかり定着してしまい、3年半ほど働いて独立する際に「決まったメニューを作り続ける」という営業形態は自分に合っていないと思い、自由度の高いケータリングを始めました。

サルベージ・パーティの無茶振り

今はサルベージシェフとして活動していますが、始まりは2013年の「参加者が家に余っている食材を持ち寄って、その場に集まったものでシェフがライブクッキングをする」というイベントでした。

これが参加者にはかなり驚きだったようで。おかげさまでイベントを企画してくれた平井さんが継続してくれて、サルベージ・パーティという名前もついて(最初のイベント名は「冷蔵庫をスッキリ!眠っている食材でシェアパーティー」)今に至ります。

「その場にあるものだけで創る楽しさを大事にしてほしい」

「〇〇があったら、、」という声はこのイベントで頻繁に耳にします。ですが、今目の前にあるものを工夫して調理することがフードロスを考えるきっかけになると思います。コツとしては、無いものをどう代用するかを考えること。

例えばドレッシング。

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このサラダは市販のドレッシングを使っていません。ドレッシングは「酢・油・塩」の組み合わせが基本です。

このサラダでは「レモン果汁(酢)・オリーブオイル(油)・醤油(塩分)」を混ぜるだけ。

*中華ドレッシング→ごま油と醤油とお酢。あれば炒り胡麻。
*アンチョビドレッシング→刻んだアンチョビを火にかけ、オリーブオイルと醤油、黒胡椒
*イタリアンドレッシング→レモン果汁・オリーブオイル・塩胡椒・あればバジル、オレガノなどのハーブ
*シーザードレッシング→レモン果汁・マヨネーズ・粉チーズ・黒胡椒を混ぜて牛乳で伸ばす

このような感じでいろいろ作れます。野菜の皮が余っていればミキサーにかけて好きなドレッシングに加えると野菜たっぷりのドレッシングに。

慣れてくると、「〇〇ソース」のような商品も原材料を見るだけで「あ、あれとこれを組み合わせると作れるな」とわかるようになります。

家で開封した使いかけのソースやドレッシングがたくさんある方、ぜひ試してみてください。


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