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<イベント告知編>産地 Farming Habitable Landについて

TaigaMatsuoka

先月出版した『HUMARIZINE No.01 産地 Farming Habitable Land』を、前編と後編にわけてざっくりと紹介します。前編では<イベント告知編>と題して、「HUMARIZINE」と「産地 Farming Habitable Land」に関する説明と、今回開催が決定した刊行オンラインイベント「産地 Farming Habitable Land を掘りかえす」についての告知を行いたいと思います。
なお、後編では、ZINEの目次に合わせて、各テキストについての簡単な紹介ができればと思っています。

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HUMARIZINEとは何か

HUMARIZINE(ヒューマライジン)は、2019年の夏にはじまった共同体とZINE(自費出版誌)の総称です。複雑な社会のなかで制作や研究などを続けていく共同体であるために、「人間的である、ということへの追求から社会を拓く」という理念を掲げています。その仲間たちで、各人が実践していること/構想していることを発表し、互いに学び合い、それらを一冊のZINEとして社会に表明していきます。

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2019年はその試行として、れいぽんと松岡がクラウドファンディング(←当時の想いが綴られています!)で資金を集め『No.00 嘘』を出版しました。1年間で150冊弱を購入していただき、その売り上げをもって、2020年の出版に漕ぎ着けることができました。

今年は、れいぽんと松岡に加えて、佐野と村松が編集チーム参加し、4人のメンバーで企画・編集を行いました。この編集メンバーのつながりで、ユニークな活動をしている方々に声をかけ、総勢9人の執筆者が参加して今号の『No.01 産地 Farming Habitable Land』の出版を行いました。


「産地 Farming Habitable Land」のねらい

今年の2月に「産地(さんち)」という構想が出ました。
静岡県産や香川県産という表記を日々見ているように、産地にはあるものがつくられる土地という意味があります。そういった一般的な意味よりも広義に「産地」を捉え、精神的な広がりをも含めた、私たちが依拠する何かを探っていきたいと考えるようになりました。

それから何度か議論を重ね、「産地」をもって「HUMARIZINEの試行と思索の土壌を育てる」という目標を定めました。昨年出版した第0号では、共同体で雑誌をつくるという試行ができましたが、共同体として何が大切か、といった思想の源泉を掘り下げることまではできませんでした。第1号にあたる今号では、そのことについて共同体の仲間とともに深く思索する時間にしたいと思いました。

・・・ぼくたちにとってまず大事なのは、HUMARIZINEの試行と思索の土壌を育てることだと考えた。そして、それを暫定的に「産地」と名付けることとした。個々の論考から惑星的課題まで、幅広く誌内で議論していき、それを「HUMARIZINE No.01 産地 Farming Habitable Land」として出版する。ぼくは「産地」に、これから複雑な問題群に立ち向かっていくときの手がかりを求めたい。そして、それらをHUMARIZINEという共同体を通じて考え、育てていきたい。
ー「はじめに」より

そういった狙いの中で、昨年扱った建築・都市・芸術という分野の枠組みを一旦忘れ、今年はデザインからフィールドワーク、ビジネスから啓蒙活動まで、様々な実践/構想について扱い、編集を行ってきました。その過程は、ここでは記し切れないほど刺激的で、とても充実したものでした。
執筆者のみなさんと、たくさんの重要な議論を交わし、構想から約半年で今号を出版することができました。

ぜひとも以下に掲載した、「はじめに」と「目次」をみて、気になるテキストを見つけてほしいです。どれも個人の制作/実践の集大成としての読み応えがありますし、そして文章としての完成度にも自信があります。テキストごとの専門性が異なるからこそ、多くの人が理解できるよう、脚注などでしっかり説明も補っています。どうぞ、安心して手にとってほしいです。エディトリアルデザインも、それなりに綺麗でかっこいいと思います。(ぼくがやりました笑)

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はじめに「産地 Farming Habitable Land」を考えるにあたって

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「産地 Farming Habitable Land」目次


イベント開催!産地 Farming Habitable Landを掘りかえす

今号の刊行に際して、9/19(土)16:00-18:30に、オンラインイベントを開催することが決定しました!

建築家の能作文徳さん連勇太朗さんがゲストとしていらしてくださいます。ぼくたちHUMARIZINEのプレゼンテーションに加えて、おふたりのミニレクチャーもあるので本当に必見です!

なお、購入者にはECサイトのメルマガで参加URLを送ります。購入をされてない方でも希望すれば参加いただけますので、ポスター左下に記載されているメールアドレス、または個人的に連絡をいただければ、と思います。

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個人的見解になりますが、ぼくが何を思って、おふたりに声をかけさせてもらったのかを少し紹介できればと思っています。

能作さんと連さんは、作家としての建築家に収まらない、幅広い活動を行っている建築家です。また論考や展覧会などを通じて、これからの建築に関する様々な論点を示している建築家です。10+1の記事などを読んで、おふたりからたくさんのことを学びました。とくに能作さんはエコロジーやエネルギー環境などに関する取り組みが、連さんは都市社会の問題やネットワークなどに関する取り組みが、ぼくの中では印象的です。

このイベントでは、まずは率直に、おふたりからこのZINEを批評していただきたいと思っています。どのように読んだのか、そしてどう思ったのか。感想を聞いてみたいです。そのうえで、おふたりの活動にも引き寄せてもらいながら、議論できればと思っています。とくに掘りかえしていきたいと思っている論点があるので、事前に記しておきます。


・能作さんと話してみたいこと

今から3年前、建築家の川島範久さんがSFCで開講していた授業のゲストとして能作さんがいらしていたときに、初めて能作さんとお会いしました。(といってもぼくは一学生なので覚えているはずがないと思いますが…)講義の中で「高岡のゲストハウス」の話がとても印象に残っています。今まで見たことのないマテリアルの循環が建築で起こっていることに、衝撃を受けたのを覚えています。

その後、SFCの卒業プロジェクトの講評会で、川島さんにぼくのプロジェクトを面白がってもらい、懇親会でも話が弾みました。川島さんが覚えているか不明ですが、プリズミックギャラリーで当時開催されていた「ワイルド・エコロジー:能作文徳展」のイベントでトークすると言っていたので、聞きに行こうと思い、展覧会を訪れました。その時に見た「西大井のあな」でさらに衝撃を受けたのを覚えています。そしてそのトークイベントで川島さんが、能作さんと少しプロジェクトについて話す機会をつくっていただき、それ以降、勝手ながらも身近な建築家として作品や論考などを拝見していました。その中でも、アクターネットワークに関する論考や、制作論に関するディスカッションヴェネチア・ビエンナーレの帰国展などは自分にとってとても刺激的でした。

そういったことを踏まえ、個人的には以下のトピックについて議論を深められたら、と思っています。

・気候変動などが差し迫る人新世と呼ばれる今、どのような態度をもって、私たちは建築をはじめとする制作に向き合えるか。<人新世における制作>

・自らの理念を日常生活レベルで行っていくことの意義と、そこから学べることは何か。<実践的な生活(cf. 西大井のあな)>

・異なる専門性をもつ集団による協働に、どのような可能性があるか。<共同体/共異体(cf. Cosmo-Eggs|宇宙の卵)>


・連さんと話してみたいこと

SFCで行われているStudent Build Campusというプロジェクトで協働したことが、連さんとの出会いでした。建築に興味をもつきっかけをくれた恩師です。都市で起こっている社会問題に対して、建築という手段を用いて切り込んでいく姿勢に触れたことで、建築家に対して抱いていたイメージが刷新されたことを覚えています。その後も、スタジオで指導していただいたり、卒業プロジェクトのエスキスをしていただいたり、昨年出版した0号で鼎談を引き受けてくださったりなど、とてもお世話になっています。修論の副査もお願いしています。

昨年の鼎談では、共同体という概念について、多くの指摘を受け、それらに対して言葉が詰まるような場面がありました。0号出版後に考えたこと、1号の編集作業で考えたことなど、1年間での気づきをもって再び議論できればと思っています。

連さんはレシピという手法を用いて、一度に多くの建築を改修していくサービスをモクチン企画で行っていました。新築を設計しないイメージが強かったのですが、今年、新築の賃貸物件「はねとくも」を竣工させました。また、インキュベーション施設「KOCA」の運営も行っていて、そこでのイベントに、ぼく含めHUMARIZINEの編集メンバーも参加しました。

そういったことを踏まえ、個人的には以下のトピックについて議論を深められたら、と思っています。

・都市が複雑で多様な課題を抱える現在、個別の制作と無数の社会課題をつなぐために必要なこととは何か。<一つの作品と社会(はねとくも)>

・巨大なシステムと程よいバランスを取りながら、自律的に実践を行っていくためのネットワークをどのように構築するか。<共同体・コミュニティ(KOCA)>


最後に

ここに記したこと以外についても、その時の議論の方向性に合わせて深めていきたいと思っています。イベントの後半はディスカッションなので、ZINEに関することから、ゲストのおふたりへの質問など、自由に投げかけていただけたらと思っています。

9/19(土)16:00-18:30

たくさんの方々の参加をお待ちしています。
参加希望や、問い合わせなどは、humarizine@gmail.comまで。

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