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占いDX

最近プライベートでは、占いにハマっていますw 実際に易を立てたり、ホロスコープを描いたりしながら色々勉強していると、占いはやはり数学や物理学なんだなと感じます。

厚労省に問い合わせて、過去数十年分の1時間単位の出生データを手に入れたりしているのですが、それと過去未来数十年分の惑星運行データを組み合わせると、占星術的にどんな特性を持った人がどの時代にどれだけ生まれたか、ひいては世代間の特長や、これからの時代予測などが、これまでより正確に計算することができます。これは実際にプログラムを書いていて、徐々に形になってきています。

これはいわば、時代の大きな流れ、海流のようなものを読む形になります。一方個人を船に例えると、自分がどんな船かを知ることで、大きな流れの中で、自分を生かしてどのように運航すれば、行きたいところに向かいやすいかが見えてくると思います。この自己理解も、占いの活用で精度を上げようとしています。

占いの場合、占い師個人がこれまでの知識や経験などに基づき、出てきたものを解釈したり、複数の占いを組み合わせて読んでいるケースが多いと思います。これはDX的には、勘や経験に基づいた運用とも言えます。データを活用しているとしても、人間の頭で思考可能な「線形」のデータ分析とも言えるでしょう。

ではこれを、勘・経験からデータドリブンな形にするとしたら何ができそうでしょうか。例えば、生年月日や名前の字画から導き出せる占い的特徴量を入力にし、各自の何らかの成果をラベルにして予測する機械学習モデルを作れば、テーマによっては意外と当たるものができる気がしています。占い的特徴の組み合わせという意味でも、非線形なモデルを作ることができるので、人間の思考を超えたレベルのものができる可能性があります。

今は生年月日と字画を例に出しましたが、この2つは既存のデータベースに既に入っていることが多く、占い的特徴量として展開するだけで(規約は置いておいて)利用可能です。ということは、より高い精度で占い的特徴量に展開できるAPIを提供することで、既存のデータセットに特徴量的付加価値をもたらすことができるようになります。これもプログラムができつつあったりします。

これを上手に活用することで、マッチングなどがよりよくなる可能性があります。例えば、新規事業開発のチームに誰を加えたらよりクリエイティビティが増しそうかを人事にレコメンドしたり、グループワークをするのに最も盛り上がるチーム分けが自動でできるかもしれません。個人でいうと、婚活マッチングで成婚率が高い組み合わせを自動算出したりなどもできそうです。

突き詰めると、これはAI活用と大差はないのかなとも思います。こういったケースでは、一般に各所から引いてきたデータを元に特徴量エンジニアリングでAIへの入力を作ります。データのカラムを自動的に組み合わせて新しい特徴をつくることもあり、結果として効く特徴として採用されているものの、意味がよくわからないケースもあります。こうして作った特徴を入力にしてAIのモデルを作ると、精度はよいものの、どうしてうまくいくのか人間が理解できないAIができたりします。

人間が理解不能なAIを解釈するためにXAI(説明可能なAI)という研究分野があるのですが、これも突き詰めると、そもそも人間の脳では理解不能なものを、いかに使う人が納得できるように解釈するかという話になります。占いの話も理解不能な話をどう解釈するかという意味では同様で、結局は使う本人が納得していればOKではないでしょうか。

ここまで占いの話がいつの間にかDXになってきていますが、せっかくなので占いのDXについて少し深堀ってみようと思います。

DXには3つの段階があり「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」「 デジタルトランスフォーメーション」と言われています。

「デジタイゼーション」は占いの例でいうと、これまで占い師の頭でや本でやっていたことのAPI化とも言えるでしょう。データからの自動算出/大量計算などが可能になり、占いの適用領域が広がります。

「デジタライゼーション」は占い師の勘や経験に頼っていたところを、データドリブンにしていくところとも言えます。これとAPIを組み合わせることにより、マッチングなどの領域で新しいビジネスを創出することができます。

占いの「デジタルトランスフォーメーション」は、占いを参考にビジネスや日常を進めるのが社会に浸透した状態とも言えるかもしれません。これは、デジタル化による高速計算と、データによる信頼性の向上がベースとなり、各種サービスが積み上がることにより実現されると思います。

ここまでの話で抜けている点があるとすると「見える」占い師の存在でしょう。ただこれもまた、DXの文脈にきれいに収まるのです。

AI活用やDXを進める上でよく出てくるのが、AIがエキスパートを超えられない問題です。例えば、特定の医療診断において、AIはトップクラスの専門医の診断を超えられなかったりします。なのですが、普通のお医者さんの診断よりはよかったりもするので、例えば町の診療所に導入すると、見落としが防げるといった話があったりもします。普通のお医者さんに、トップ専門医に準ずる診断力を付加できるのです。また、高い能力をコピーし放題で、プログラムで自動診断も可能とも言えます。

これを占いに置き換えると、例えば普通の人事の社員に高精度の占い力を付加できることになります。また、システムに入れることで「見えない」けれどもそこそこ精度が高い占いをコピーし放題で、自社のビジネスに合わせた自動診断もできるという話になります。

これはデジタル技術で「社会や生活の形を変える」ことに他ならず、まさにDXの定義と合致します。ちなみにこれで人の占い師の仕事が無くなることはなく、かえって需要が増えるくらいとみています。占いのDXで新しい領域に占いが広まりますが、これまでの占い師の仕事はAIなどではカバーしきれないと思うので、普及した分むしろ顧客の母集団が増えるのではないかと。特に「見える」人は忙しくなると思います。

最初に書いた、時代の大きな流れを読む話に戻ります。占星術的には2025年頃から個々の自立意識を尊重する声が主流になり、組織・集団という考え方よりも、独立・個々の生活の充実を求める感覚になっていくと言われています。同時に、占い的なものが社会に受け入れられていくとも言われています。

大型の船に乗っていれば安心だった時代から、個々が海流を読んで、自分の船で航海する時代になっていくとも言えると思います。

そんな時代の一つのツールとして、誰もが占いを使えるようになったら、自己理解にも、他社理解にも、時代を読むのにも使うことができ、それぞれの航海をより楽しめるのではないでしょうか。自分を活かし、エンパワーするツールとして活用したいですね。

最後に一つ主張しておきたいのは、占いの結果に振り回されたり、依存したり、運命論として捉えて可能性を狭めてしまうのはもったいないということ。これは自己理解の際はもちろん、他の人の結果をみた際も同様です。当たる・当たらないもあるけど、自身を振り返って活用するのが重要と思います。占いは光を当てる側面であり、結果もよい・わるいというよりは、方向性に合っているいるかどうか。何が合っているかも、本人次第。占いは自己を振り返るツールであり、多くの人の結果をメタに見ることで、人を知るツールだと思います。狭い視点にとらわれて自分や他人の結果を一面的なジャッジに用いるのは本当にもったいない。自分を知り、互いを知り、人を知り、活かし合うツールだと思うのです。結果をよい・わるいと判断して一喜一憂振り回されるのではなく、意味を考え、気づきを学びに変えて、行動につなげていく。そうして、強くしなやかな自分の軸を育んでいくと、これから来ると言われる個々の自立意識を尊重する時代を、よりイキイキと味わうことができると思うのです。

そしてこれは、AIの判断に振り回されるのではなく、自分で考え検証して活用していくという、AI時代の基本スキルそのものとも言えます。

なんてことを最近考えているので、ご興味あるかたいましたら一緒にやりましょうー!

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