家庭学習の質を高める手立て
はじめに
今日は、けテぶれで家庭学習を進めていくにあたって、内容の質を高めていくために、私が実際に実践したことや、今後やってみたいなと考えていることについて書いていきたいと思います。
前回は、けテぶれを導入するにあたって、子ども達にどう伝えるかを書きました。そちらについては以下の記事を参考にしていただければと思います。
まずは量
内容の質を高めるにはまず、量をこなすことが大切だと考えています。量質転化の法則とも呼ばれます。
とにかくまずはいろいろな内容や方法で自分なりに試してみる。その結果、自分に合った方法が見つかり、内容の質が高まっていくというイメージです。とりあえずやる、ここが大事です。また、けテぶれは、このとりあえずやるという部分でハードルがとても低く、取り組みやすいと思っています。学習すること=けテぶれなので、ノートの初めに、「け」と書き、今日のやることを決められると、学習を自分で進めていくことができます。
若干話が逸れましたが、まずは量、とことんやってみることが大切です。
土台を作る
とは言っても、「まず何をやっていいかもわかりません。」という子も中にはいます。自分が何ができないのかを知るためには、まずやってみないと分かりませんが、そこすらも難しいと感じる子もいます。そういった子には、個別で授業の内容でつまずいている所を確認したり、それよりも前の内容でつまずきがあれば、そこについて深堀したりします。まずは、自分の苦手を知る所から始めます。一緒に確認しながら、学習の土台を作ります。
けテぶれ通信で広げる
ある程度、クラスの子達の土台ができてきたというタイミングで、けテぶれ通信を出しました。作り方はとてもシンプルで、ノートの写真と、その取り組みに対する教師のフィードバックを入れるだけです。その子が何を狙ってどんな学習をしているのかを伝えます。
通信を出すことで、他の人の取組を参考にでき、「そんな内容もやっていいのか!」「そんな練習方法もあるな!」「自分なりに変えてやってみよう!」のような声が子ども達から出てきます。「今まで、何となくやれてはいたけれど、なんだかしっくりこない。」と感じている子にとっては、とても刺激のある取組になると感じています。実際に、通信を出してから、質がグッと高まる子も出てきました。
けテぶれ実践者とつながる
これは、なかなかハードルが高い取組になります。どのようなものかというと、けテぶれに取り組んでいる方と繋がり、学校間交流を行います。(自分の学校の中で、複数人けテぶれに取り組んでいる先生がいれば、学校内で異学年交流という形でも良いかなと思います)
私も、ご縁があり、自分の住む町からかなり遠く離れた学校と繋がることができました。方法としては、ZOOMで繋ぎ、パドレット(掲示板アプリ)を用いてお互いの家庭学習についてコメントを送り合うという形で行いました。
これは、まったく接点の無い所との交流なので、子ども達にとってもかなりハードルが高いと思っていましたが、やってみると、かなり深まりのある取組となりました。その時は、お互いの学年も違い、私のクラスの子たちは、年上相手となる交流でしたが、自分なりに感じたことや考えたこと、勉強になったことなどをしっかりと伝えられていて、とても素敵だなと感じました。とても新鮮で、インパクトのある取組なので、実践できそうな方はチャレンジしてみてもいいかもしれません。(私に声を掛けていただければ喜んで交流させていただきます!)
朝、教師が紹介する
これは、毎日やったわけではないですが、何回か実践したので紹介します。
子ども達は、学校に来て準備をする中で、私に家庭学習ノートを提出してくれます。その瞬間に子ども達のノートを見るのですが、「これは紹介したい!」と思ったものを、用意しておき、朝の会の中で簡単に紹介します。
「〇〇さんが、練習で、歌にして漢字を覚えていたよ。色々試して、自分に合う方法を見つけられるといいね。」「本気で取り組む。と計画立てている人がいたよ。本気を出すのはなかなかむずかしいけど、意識するのはとても大事だね。」のように伝えます。そうすると、「ああ~、そんなやり方もあるのか!」「今日やってみる!」と子ども達が言ってくれます。その時はすかさず、「すぐにやってみよう!と思えてることが素晴らしいね!なんでもやってみないと、自分に合うかどうかわからないからね。」と伝えてあげます。
保護者にも伝える
けテぶれ導入期で、保護者の方からも、「どのように進めさせたらいいか悩む。」と声を頂いたことがあります。そのときに、電話などで、具体的な方法を伝えることで、保護者も安心するだけでなく、その保護者のお子さんも家庭学習に取り組めるようになるので、一石二鳥かなと思います。また、伝えるときに、その子の苦手な部分なども共有できると、よりけテぶれを回しやすくなるとも思います。
やってみたいこと
ここでは、やってみたいなと思っていることを書きます。今のところ1つだけあるので紹介します。それは、
パドレット上での交流会です。イメージしている流れは以下の通りです。
①子ども達が、その日の家庭学習をパドレットに投稿する。
②友達の内容についてコメントする。
③良いと思ったものはマネする。
みたいなイメージです。
これの良い所は、クラス全員の取組がすべて見られることや、QRコード化して、保護者にも伝えやすくなることです。
先述した、けテぶれ通信は、紙面のサイズ的にも4つほどの事例紹介が限度かなと感じています。ですが、パドレットに投稿すれば、全員のものを見られるだけでなく、過去の自分のノートも見れるので、振り返ってよりよくすることもできそうだなと思っています。
写真を撮って投稿したりコメントしたりする時間を確保することが難しいと感じていて、現状取り組めてはいないですが、できるならすぐにやりたいと考えています。
おわりに
いかがだったでしょうか。今回は、けテぶれの質を高める具体的な取組について紹介させていただきました。
何か一つでもみなさんの参考になればと思います。また、内容について気になることや質問などがあればコメントしていただけると幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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