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組織は変化する

複数の人が集まって集団になれば、それは組織の始まりです。最初は友達と2人で始めた活動が「会社」となり、新たな人を招き入れたり、集団で動こうとすると組織化していくことになります。この過程においては目には見えない「組織」という生き物がいて、変化を繰り返していくことになります。

少人数で活動しているうちは、お互いのことはよくわかるので、直接ぶつかることもありますが、自然と先に進みますし、気軽に楽しい時でもあります。1on1も必要かもしれませんが、普段から1on1しているようなものですから、あえて型式ばることは必要ありません。

人数が増え10人ぐらいに差し掛かると、組織の初期段階が発生します。何もしないと、バラバラに動き出す瞬間があります。ですから意図的なコミュニケーションの機会を作り始めるのです。全員で集まって、現状を確認しあったり、議論をするような場面が増えていきます。まだ、この段階では、リーダーによって示された方向に比較的簡単に進むことができますので、「ONEチーム」を感じやすいタイミングです。

ここから30人、50人、100人と段階を踏んでいくと「〇〇人の壁」が現れてきます。そして、組織もマネジメントが必要になったり、組織自体に見えない意志が発生し、リーダーの想いだけでは動かなくなってくるようになります。事業を成長させたいのか、組織を作りたいのか、この問いに葛藤し、様々な人間関係のトラブルが発生します。時には、スクラップアンドビルドによって作りかえたいと思う時期でもあります。

300人を超えてくると全員が全員の名前と顔が一致しないようになってきます。組織図に顔写真を入れるようになったり、タレントマネジメントによって人材情報を管理するようになります。この規模でも一人一人を主役にできる組織は、人が育ち続け、たとえ目標が高く、難易度の高い仕事をしていたとしてもエンゲージメントの高い状態を作り出すことができます。

組織が変化していく中で、誰か1人でも「他人事」にした瞬間に見えない意志が登場します。全員が当事者意識を持つということは、理想であって絵に描いた餅のようでもありますが、それを実現しない限り組織の問題が出続けていきます。問題を対処することにエネルギーを使うのか、根本原因をから変えていくのか、ここには大きな違いがあります。もぐらたたきは電源を抜かない限り、次から次へともぐらが出てきます。問題を対処することが仕事ではなく、価値を提供することに時間をかけたいものです。組織とは何か。今一度考えたいテーマです。


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