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🔴いつも大安吉日73 〜あったかくなってはたがになった〜

【あったかくてはだかでいける】

夜中なのか早朝なのか
ぼくはそんな時間に目が覚める
東の空にうっすら山のカタチが見えるときもあるし、まっくらなときもある

お月さんが明るい夜は雲が真っ白に見えてきれいなんだよな

いつもあたまの中を整理する前に外に出る
おもいっきり空気を吸い込んで体を起こす

昨日からかな
外に出たときに風がぬるくなった
もうヒヤッとしなかったんだ

🔴お茶を濁すには訳がある

朝から地区の掃除があった
ここではそのことを「おてんま」という


それぞれの家の長が集まって、公民館やら道や側溝、木の剪定からアスファルト舗装まで何でもやる
おばちゃん何人かはお団子づくりをする
本来この時期のおてんまは花見も兼ねていて、コロナの騒ぎがなければ昼には一杯やるはずだった
そのためのお団子づくりだった

ぼくの任務は去年と同じで屋根の掃除
たまった葉っぱをとって雨樋をきれいにする
各家庭の長といえばここでは8割以上が現役を引退した人やおじーちゃんだ
いちばん若いぼくは足袋で挑んだこともあるし、いちばん動けるだろうということで屋根なんだろうな
高いところ好きそうなおじさんもまた一緒

そしてそのおじさんこそが、この地区のぼくがねらっていた田んぼのオーナーだったんだ
屋根の上の青空の下、ぼくは聞いてみた

「これこれこーで、田んぼ使わないようなら貸してもらえませんか」
「まー、座りなよ」


昭和三十年代に山を削って作られた田んぼ
それがいまではススキだらけでまったく手がつけられていないその理由を、おじさん目線で話してくれた

減反政策で米を作らなくてもお金がもらえたことや、転作して同じ面積でもっと割のいい作物をつくってきたこと(このあたりは花)

一年放ったらかした田んぼは直すのに一年
十年なら直すのに十年かかるとも言ってた
田んぼ使ってもらいたいけど、もう四十年は使っていない田んぼは水漏れがひどいだろうから、まわりの田畑にも迷惑がかかると

まあ、まわりもなんにも作ってないんだけど
そんな感じで借りることはできなかった

屋根トークはさらに続いた
もう掃除なんて忘れていた

農家の息子がいやだったみたいだ
町にいる同級生とは弁当の中身がちがう
盆と正月にしか現金収入がなくて、公務員を定年退職したいまもお金が減っていくことがかなり不安ではあるみたいだ

「さかいさんはお金はあるのかい?」
ぼくのお財布事情やら暮らしの話しもいろいろ聞いてくれた

地区の人とはじめてそんな話しをした
これがひとつひとつ関係をつくっていくことにつながっていくんだな
相手を知って、自分を知ってもらう

屋根から降りたあとも、うちのまわりの気になっていた田んぼ畑のオーナーたちに話しを聞いて回った
「弟にも聞かないといけないしな」
「あそこは水を取るのが大変だから、その上の○○さんに聞いてみなよ」
みんなお茶を濁してその場を離れていく

もう何年もなんにもしてないだろうし、人がいるのも見たことがない
景観的にもかなりわるい
近所のおばちゃんも文句言ってる
でも貸してくれないんだよね

「ばかやろー何にもしてねーじゃん」
もちろん口には出さずにイラついたよ
しかしダメなものはダメなんだよね

まーしかし、まだぼくも新参者でなにもここでカタチにしてはいないからな
すぐにはうまくいかないもんだ

ひとつひとつやっていこう
そしておじさんたちに認めてもらおう
じゃないと大日向計画できないもんな

空き家対策みたいに、町でなにかやってもらえてもそりゃうれしいな
なにかそんなのあるのかな?

🔴八重桜があったー

この地区で八重桜が咲いているのを見た
ぼくの実家よりもひとつきくらい遅いかな
ここらへんには無いものかと思ってた

桜の塩漬けできるじゃん

群馬のお山に住んでいたときに、うちの下に立派な八重桜があった
花がすっごくきれいで、桜の中ではかなり好きな種類なんだ
出店のときにおはぎにのせたときもよかった

ちょっと調べてみるとなにやらめでたい話しがあるじゃないか
https://marry-xoxo.com/articles/8385
結婚式の両家の顔合わせのときなんかに出されることがある桜湯

二輪つながった桜は縁結びの縁起物
また、香りももちろんたまらない


煎茶は茶を濁すってことで、その場限りのお付き合いをイメージするからなしなんだって

よしっ、ここはひとつ餅と物々交換かな
そう思ったけど、うちよりさらに上の方に八重桜がありそうな場所が頭に「プワっ」と浮かんできた

そこにあったのよ 
これからが桜の塩漬けによさそうな時期
完璧に八重桜に呼ばれたんだね

竹のかごをもって家族みんなを軽トラの荷台に乗せてすぐに向かったよ


ぼくちゃんは荷台に乗せたままぼくらは花を摘ませてもらった
ピンクと白の二種類がある 
花の軸を残すパターンと残さないパターンも作ってみよう
とりあえずピンクの七分咲きをねらって

竹かごがきれいでいっぱいになる


洗って水気を切って塩をまぶした
重石をしてとりあえず待とう


やっぱり自然にあるものを少しいただいて生きていくのがいいな
スニが山菜をちょうど採ってきてた
コゴミがうまいな
もらったウドもなかなかいける

いい季節になってきたな
コタツもとうとう片付けた
こどもたちはもう服も片付けたみたいだ
今日も風があったかい

体が動くぞっ
ではみなさんもすてきないちにちを


五穀豊穣 子孫繁栄 
大安吉日や さかいひろし 
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