持続可能な仕事をするためにどうしたらいいか
1. 自分がいないと成立しない仕組みでは嫌だ
今、私はオンライン診療専属の医師として頑張っていますけれど、
実際にはなかなか普及していってないように体感しています。
それでも諦めずに新しい医療の選択肢として定着する世の中を目指して、
色々なアイデアを出しては試行し、それをまたアイデアを出すというプロセスを繰り返しています。
この時に私が意識していることは「自分がいなくても成立する仕組みを作る」ということです。
なぜならば、自分がいないと実践できないような仕組みであれば、
仮に構築できたとしても、私が死んでしまった後には自然消滅し、世の中に定着させることは不可能だからです。
「自分が生きている間が幸福であれば死後はどうだっていい」という考えの人もいるとは思いますが、
「自分が幸せであるためには周りも幸せである必要がある」という立場に立てば、
時代を超えて受け継がれていくであろう仕組みを構築することができたと実感できた時に、
私は生きている間にその幸せを存分に感じることができるような気がします。
「私がやらなきゃ、誰がやる?」というセリフは強いですし、そういうリーダーシップが必要な場面もあると思いますが、
今私が常に考えているのは「私でなけりゃ、誰ができる?」ということの方です。
2. 「仕事」の見方を抜本的に変える
これは、誰にでもできるような凡庸な仕事で仕組みを回そうとしたいという考えではありません。
それぞれの専門家、それぞれのスペシャリストが持つ価値は厳密に言えば同じものはどれ一つとしてなく、
人が変わるということは、提供されるものの価値も変わるということを意味します。
ただ細かい部分で提供される内容が変わったとしても、
大元のビジョンにおいて共通するものがあるのであれば、少々人が変わったところで大きな意味で変わらない価値を提供することができます。
私の場合、扱っている分野は「医療」であるわけですが、
「医療」を行う主軸は「医師」であるという思い込みが誰の頭の中にもあるのではないかと思いますが、
この「医療」を、「病気を治すこと」から「心と身体を整えて人生に生きがいを見出すこと」と再定義すれば、
医師以外の様々な職種が「医療家」として活動できる人材として認めることができるのではないかと思うのです。
例えば、書道家の人も立派な「医療家」ですし、
「ダンス」を教えられる方も「医療家」として魅力的です。
そのような「医療家」の総合デパートメントのようなものを作りたいというのが、私の構想の中にあります。
そのようなことを実現するには、既存の「医療」の中で構築するのはおそらく難しくて、
オンラインの世界にこそ、その可能性が拡がっていると私は考える次第です。
3. 何が持続可能性を高めるのか
それでも、多くの人は「そこに医師がいなければ、それは医療ではない」と認識されるかもしれません。
しかしたとえ「医療ではない」と思われたとしても別に構わないのです。そのデパートメントに触れることで利用した人が「生きがいを取り戻してさえくれれば」。
今、世界には「持続可能性が高いこと」が強く求められています。
後先考えずに目先の利益に執着し続ける姿勢が、医療においては難病患者の増産、世界においては環境破壊、という構造の歪みを生み出してきました。
自分も救いつつ、周りも救えるようにするためには、今一度社会の在り方を見直す必要があると思っています。
やるべきことは「自分を守りつつ、周りへ貢献していけること」だと思います。
そうすれば、そのノウハウは持続可能なものとして、多くの人へ時代とともに受け継がれていくのではないでしょうか。
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