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落ちて潰れて柿我はうずくまり

柿落ちて潰れて我はうずくまり

秋に入り苦しきことが寒くなる

涙落つわけなく重き夜を寒み

真っ暗ななかに一声身にしむや

月明かりちひさく刺さってくる痛さ

天の川ばらけた我が身拾いつつ

鰯雲ひとつふたつは未練かな

空高し突き落とされる恐ろしさ

秋晴れの中子供らの目が怖い

冷まじや猫のまなこに逃げられぬ

詫びながら白菊供う詫びながら

秋の海魂だけをぶん投げる

頭髪を引きちぎりたる秋思かな

懺悔のみ念仏のよに吐く秋思

身の存りしこと持て余す秋思かな

切れ切れの言葉で綴る秋思なり 

終わらずば日々ほうぼうに投げる秋

口からは世迷言出る夜寒かな

忘れたくば今このときの秋の空

天井に人の影あり夜寒かな

見るも聞くもふさぎたきこと秋高し

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