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『ふたり展』~恩師・橋場あや先生を追いかけて。最初で最後の『ふたり展』がわたしの第1歩です。


先生はこう仰いました。
「『 地上5 センチの歩行』 で展示したものは、 あれは私の過去なの。 私は常に、「 今」 を創作している。 年齢が 年齢で、 出来なくなってしまうことが たくさんあるけれど、 まぁいいか! 私はまだまだ、 現在進行形で、「 今」 を創作しているのよ」

この展覧会は、 走り切って走り切って、 今なお走っている、 いよいよ 介護認定を受けられる先生と、 目が片っぽで、 漫画を描き続けていられる時間が、 視力の関係で おそらくあと5年 もつかもたないか、 そんな私 と、 走り切る 過程を 切り取った、『 瞬間』 というものを展示する 展覧会です。

私が15歳、 何もかもを見失って、 岩手県内で 最下位の偏差値の 高校での入学式、 あの時初めてお話しした まるで 透明な風のようだった、 清々しい 颯爽とした 風、 橋場あや先生その人。

その背中ばかり 追いかけて追いかけて、 先生のような人になりたい、 そうやって 生きてきた 私が、 先生と作品を並べ、 先生と同じ空間で、 先生といられる、 展覧会というものを、 名前を並べてやれる。

夢のようです。
あの時死ななくて良かった、 あの時死ななくて良かった、 しぶとく生きて、 生き続けてきてよかった。

私に道をくださった 先生と、 こうして 二人展ができるなんて。

私は、 先生と出会った高校を退学になってから、 小学4年生 から勉強やり直しました。
生きていこう。
自分の夢を叶えよう。
漫画家になるという、 忘れていた夢を叶えよう。
いつか先生と、 ちゃんとお話ができる人間になりたい。

そればかり考えて、 自分の人生の指標に 常に先生がいて、 こんな時先生だったらどうするだろう? そう思い思いしながら、 思いを馳せながら、 創作を続けてきました。
人生というものを 生きてきました。

そして更に私は、 今現在の先生から学んでいます。
私は生涯、 たとえ視力が衰えたとしても、 方法を学び、 創作を続けていきます。

私にとっては、 最初で最後になるかもしれない この『 ふたり展』 というものが、 私の 始まりの、 第一歩なんです。

『第1回 卯月妙子・橋場あや ふたり展』

会場・盛岡市大通り商店街「リリオ(LiRiO)」
https://g.co/kgs/Fmytgc

会期・4月17日(月)~4月22日(土)
時間・PM13時~17時(最終日のみ13時~16時)


展示物・橋場あや(木彫)・卯月妙子(『港町ブルース』漫画 原稿原画・ネーム入り カラーコピー・俳句)

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