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10月20日『君』

永遠の意味探しあぐねて今日もまた冷たき秋のいちにちを見る

白菊の有限なるや葉も花も買い替える日を延ばそうとする

火の如きかたわれと居る我は風炎燃え立て野火の如くに

腹奥に漬け物石をいくつでも抱いてみせる恋心なり

背に秋の冷たき雨をうけながら陽が射さぬならストーブを焚く

明日を見たタロットの札今日もまたシャッフルをする今を知りたし

この恋はいつか行く身の三途にて君と手を取り黄泉へ行きても

握る手は骨になりても離すまじ次の世の我が破瓜は君とぞ

いちにちは翌日くるたび君が身を海の花火の如くに見せて

木の葉散る道路を歩き歩きしてせめて雪をばまだと祈りつ

じきにくる氷土の季節狂しき並び歩けぬこと狂しき

甘えたく今たくさんに甘えたく名を呼ぶことを君にせがんで

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25歳 上の夫(令和5年、77歳。重篤な基礎疾患があります)と私との最後の「青春」の日々を綴ります。

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