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10月20日『君 2』

薄衣のぼせる部屋の温度でも君は寒さに耐ええぬ身なり

しばらくの続いてやまぬ腹下し君はその身を如何に思うや

思い出と今この日々の重さなら今いちにちが殊の外なり

眠れずに夜を過ごしても昼日中君の眠りの浅く短き

一昨日と昨日と今日と君と居て明日を知りたくタロットめくる

君の意は不動のように見えしとも物言いたげにふと我を見る

肉体のうつろうほんの少しずつ我は君をば見落とさぬよに

我が無言我が君を見るまなざしよざわつく心地今は消し去れ

昨日より今日、今、君を欲したるだのに上手な言の葉が出ぬ

今一度君とひとつにものを見て君とひとつに心寄せたし

タロットのカードに映る一年を占い如きと忘れ去りたし

我が腹に命じたことの数々が我が言の葉を不器用にする

生き死にはいずれの先に来ようとも君に限りて受け入れ難し

覚悟とはなんぞ険しき心地なり我と我とが刺し違うよな

いちにちを心地良い日と朝決めてだのに心が空で震える

ひとすじの恋の思いの不器用を涙ではなく笑みにかえたし

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25歳 上の夫(令和5年、77歳。重篤な基礎疾患があります)と私との最後の「青春」の日々を綴ります。

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