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寝台車に乗る

寝台車に乗ったのは本当なんですが、それはたまたま利用した時間帯の車両に、寝台車が使われていただけの話。
実際寝台車として使ったわけではなかったのだけど、ある意味ラッキーでした。
わざわざ乗りたいわけじゃないけれど、悪名高き?インドの寝台車はとても興味がありましたし。
それにしても余っている(せいかどうかは知りませんが)からといって、通勤の時間帯にまで寝台車両を使うあたりはさすがインド。

で、どうだったのかと言いますと。
思った以上に快適でした。
たまたま向かい合わせの2人用シートだったからもありますが、ワタシはもっと狭いと想像していたのですよ。
日中使う下段部もはしごで上る上段部も、大柄な男性なら圧迫感を感じるかもしれませんが、この程度なら許容範囲でしょう。

降車予定のバンガロールまでおよそ3時間、停車駅も少ない急行列車です。
次々現れる物売りさんたちを眺めながらくつろいでいると、いきなりYU子の頭の横に黒い裸足が現れました。
これにはさすがにびっくり。
我々の上段には若いお兄さんがねそべっていたのですが、割と落ち着きがなく上ったり下りたりを繰り返していて、ついに足が降ってくるという始末。

それを見て笑っていたワタシの横にも、怪しげな金属音と共になにかが置かれた気配がします。
なんとワタシの顔の真横に、鈴なりのキーホルダーが。
どういう構造でこれだけの数が掛けられているのかわかりませんが、たぶん100個以上の謎のキーホルダーがじゃらついています。
ばったもんのキティちゃんやドラえもん、その他元キャラすら不明の安っちいデザインのグッズたち。
ワタシの横の手すりを利用してしばしの放置後、反応なしと判断されたのかすみやかに撤収されました。
ああよかった。

物売りには様々な種類があるのは知っていましたが、ああいう売り方に遭遇したのは後にも先にもあの時だけです。
のびのびした裸足といい意味不明なキーホルダーといい、やはり面白いです、インド。






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