遅発型アレルギー

アレルギー反応には、即発型であるIgE抗体と遅発型であるIgG抗体の2型あります。
ここでは遅発型のIgG抗体について説明します。

IgG抗体は、血液中で最も多くみられる抗体です。炎症のプロセスは数時間から数日間と緩やかであるため、このタイプの反応は「遅延型」と呼ばれます。免疫細胞が即時に、これらの免疫複合体を処理しますが、その能力には限界があります。 抗原を体から排除しようとする免疫細胞の能力を、過剰な抗原が飽和してしまう場合があり、その結果、免疫複合体が長期間にわたって体内を循環し、体組織への沈着が起こります。

IgG抗体による食物アレルギーに起因する症状は多岐に渡ります。

日本で一般的に行われているアレルギー検査は、食べてすぐに反応を起こす即時型というタイプのアレルギー検査です。隠れアレルギーの原因を探るには、IgG抗体検査によって、遅延型アレルギーに対する反応を検査する必要があります。 これは血液を数ml、わずかに使う検査です。

遅延型アレルギーの症状にはどんなものがあるのか

遅延型アレルギーの症状は、体の内外を問わず多岐に渡り、一般的にアレルギー症状とは認識されないものも多く含まれます。

さらに、メンタル面への影響や肥満との関連も報告されています。原因不明のじんましん、湿疹(しっしん)、過敏性腸症候群など、慢性的な不調に、食物アレルギーの可能性があると注目されています。

遅延型アレルギーはアレルギーの症状が現れるまでに、数時間から数日間と時間がかかり、また反応が弱いため、なかなかアレルギーであると気づかれにくい傾向があります。

また、遅延型アレルギーは肥満にも関係しています。遅延型フードアレルギーのある食べ物を食べると小腸が炎症を起こしサイトカインという炎症や免疫に関わる物質が増え、脂肪細胞にダメージを与え脂肪細胞が肥大化し太ってしまうこともあります。

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