【日記】おうちへかえろう
ドラマ、『GO HOME』を見た。
先日、東京へ旅行した時に山手線の車内で宣伝ポスターを見かけて気になっていた。
日本では年間に2万体の身元不明死体が見つかるそうだ。
“彼ら”の身元を特定し、
遺族の元にお帰しするのが「身元不明人相談室」の仕事である。
軽くググってみると、確かに警視庁に身元不明人相談室は実在するらしい。
作中でも言及されていたが、ここでも身元が確定しなかったり、
引き取る遺族がいないご遺体は行旅死亡人として登録される。
少し前、
YouTubeの「積読チャンネル」で行旅死亡人を取り上げた本が紹介されていた。
ドラマのネタになりそうな題材だなぁと思っていたが、
まさにこういう身元の分からないご遺体をテーマにした作品が
この『GO HOME』なのだ。
『ある行旅死亡人の物語』は、行旅死亡人データベースから奇妙なケースを発見した記者らが独自に調査した結果を本にまとめたものなので、『GO HOME』で描かれているチームの手を離れた後の物語とも言えるかもしれない。
ちなみに行旅死亡人データベースは普通にネット上で公開されていて、
誰でも閲覧することができる。
…周辺情報はこれくらいにして、ドラマ本編の感想を。
(一応ネタバレタグは付けたが、まだ見てない方は以下注意である。)
っていうか↓TVerで配信しとるやんけ。↓
みんな見なさい。
見てから読みなさい。
冒頭、とある学校の理科室に外国人強盗グループが押し入るシーン。
…いや、なぜ理科室を狙う?
確かに単価高そうな実験器具とかあるにはあるけども。
特にこの疑問に対するアンサー的なものは最後まで提示されなかった。
(見逃してたら申し訳ない)
もしかして学校の理科室を狙うのって最近の犯罪あるあるだったりするのか?と思い、
『理科室 窃盗』で調べてみた。
教師が理科室の備品を勝手に売っ払ってギャンブルの軍資金にしていたという、なんともしょっぱい話がヒットしただけだった。
まぁ、最近はソーラー施設に忍び込んで銅線をゴッソリ持ち去るなんて大胆な輩もいるそうだから理科室も標的にならんとは言えないか。
閑話休題。
強盗犯検挙のため張り込んでいた刑事たちの大捕物の最中、教材の骨格標本がどうやらマジの人骨であることに気付く…というのが今回の事件の始まりだ。
理科室マジ人骨の話は積読チャンネルの紹介動画でも飯田さんが言及されていた。
ひょっとして出典、『ある行旅死亡人の物語』なのかな。
僕も読んでないので分からんけど。
憶測ではあるが、製作陣はドラマの企画段階でこの本読んでると思うんだよね。
今後もドラマ見ていくならどこかのタイミングで読みたいな…
『GO HOME』気に入った方は副読本としてチェックしてみるといいかもですよ。
さて、マジ人骨の謎は割とすぐ解明される。
この学校の理科教師が骨格標本マニアで、偶然人が転落する現場に出くわしたので遺体を回収して勝手に標本にしてしまった…という。
一話から出るキャラの濃さじゃない。
しかもコイツ、死の経緯そのものにはあんま関係ない。
マジでただ遺体拾って標本にしただけの人。
…そんな奴いねぇよ!!
なんだこの通りすがりのサイコパスは。
イカれ理科教師は遺体損壊でしょっぴくとして、問題は人骨の身元と遺族への説明だ。
骨の身元も、理科教師が保管していた遺留品から案外スムーズに割れる。
怪我で再起を危ぶまれていたバスケットボール選手。
…この辺で感じたのだが、かなりトントン拍子に進んでくなこの物語。
初回ってこともあるだろうが、あんまり周り道みたいなことをしない。
一つの障壁に対して使う尺が短いと言えばいいのだろうか。
感覚的なものなので僕だけかもしれんが、
あんまり脳のリソースを使わずサクサク見れる感じがある。
複雑な伏線張ったり、派手などんでん返しもしないしね。
ここから先は、選手の死が自殺か否か…というのを軸に物語が進んでいく。
本来、身元不明人相談室の仕事は遺体の身元特定と遺族への引き渡しまでであって死因がどうとかってのは通常業務に含まれない。
ので、主人公2人組は体調不良という名目で仕事を休んで独断で捜査している。
以後の話でどういうフォーマットになるかだが、毎回仕事休んで捜査するスタイルだったらだいぶオモロいな。
とはいえ今回の事件は、主人公たちバディにとってそれぞれに刺さる要素がある特殊なケースなので特別入れ込んでいるだけなのかもしれないが。
三田には自殺未遂の過去が。
月本は現在進行形で行方不明の大切な人を待っている。
この主人公たちのバックボーンの匂わせ、個人的にはちょっとクドく感じちゃったな。
今にも飛び降りようとしている光景のフラッシュバックとか何回も入ったし、
行方不明の男性に関する情報で反応する月本とかも最初の一回で十分察することができるような…
素人考えの邪推をすると、ライトに流し見してる層にも今後の展開に関わる要素を分かりやすく提示しておくために小分けで何回も挿入しているのかも。
上述したサクサク見れる感じも、腰据えて見る時間がない視聴者に配慮しているのかなと。
とはいえ構成が安っぽいというわけではなく、ラストまで飽きずに見れた。
なんか、程よい。
似たテーマの作品で『アンナチュラル』というドラマがあるが、あれはストーリーや心情描写があまりに巧みなので見てるだけで心動かされすぎてカロリー消費するのだ。
あえて比較するならば、『GO HOME』は『アンナチュラル』より没入感は薄いがその分構えずに見れるのが利点と言える。
設定も面白いし、役者さんたちも魅力的なキャラクターをしているので人気出そうだなぁ〜と思いました。
来週も楽しみ。
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