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【カンボジアの学校へ行こう!36】 #オンラインでフォローアップがラック楽〜!#熱血先生応援プロジェクト(空回りしない)

■ 当たり前だった280kmの移動

NGO事務所のあるプノンペンと支援中学校のあるコッコン州間の距離は280km。高速道路の開通のおかげで車両移動の時間は半減。しかしそれでも移動には半日かかります。
 
それから1日中支援校を訪問し、事業実施状況を確認するだけでも最低3日を費やします。そこに登場してくれたのがコロナ期の移動制限を支えてくれたZoomでのオンライン会議。

僻地の学校を目指し悪路を延々と進む

■ 研修を困難にしていたオンラインの壁

コロナ前にオンライン研修なんて企画しようものなら、絶対に「わかりませ〜ん。出来ませ〜ん。ITの研修してくださ〜い。」てな感じだったでしょうし、そもそもNGO事務所のスタッフたちでさえZoomを使いこなせてませんでした。対面で研修するとなると1人につき約200ドルの経費がかかります。これは主催側が用意しなくてはなりません。。。(途上国を対象とする国際支援団体の頭の痛いところです)
 
特に日本もそうだと思いますが、年配の教員にPCの扱いなど「無謀」としか考えられませんでした。ところが、流石にコロナ禍において政府高官の年配者までがオンラインでの会議を強いられ、その結果、地方でも年配の教員に至るまで、在職の生き残りをかけZoom会議に参加を余儀なくされ一気にITスキルが向上しました。

な〜んだ、やれば出来るじゃん!!!

研修には年配の先生方も参加します。

■  途上国支援の新たな可能性

先日プノンペンで行った5日間の「図書館基礎研修」。
各校から図書館担当教員と年配の校長先生のペアで参加してもらいました。

もちろん、一度の研修に参加しただけで図書館を運営できるなんて、運営する側も考えていません。そして日が経てば「忘れちゃったので、もう一回教えてください」と言ってくるのも分かってます。なので、研修が終わって3週間というタイミングでフォローアップミーティングをやります。オンラインで。年配の校長先生も、ちゃ〜んと出席してくれてます。

過去に行った地方の教員たちへの聞き込み調査で、もっとも求めていた支援が「アップグレード研修」でした。上記のとうり研修には予算が必要なため政府主導の研修は皆無です。予算規模の大きい大手国際支援団体でなくては出来ないことですが、研修する内容が国際標準であるため、地域の教員達とのニーズにマッチしていない事が多々あります。
 
オンラインによる研修が出来るということは、これまで取りこぼされてきた「アップグレード研修」へのニーズを叶える可能性を秘めています。

また、フォローアップ研修の機会を頻繁に得ることは、主催者側にとっても対面研修で教えこぼした部分を補える時間でもあります。
 
もちろん、今までのように1校ずつ学校の図書館を訪ね、教師たちとの対面でフォローアップ出来るに越したことはありません。が、3日間の工程を1時間に集約し、さらに複数回、定期的に開催できるというメリットは、リアル遠隔地を相手にしている弊団体にとっては、予想外の戦力ツールとなっています。

研修開始前の調査。対象の学校すべてを訪問

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