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【伝統医療でGO!#05】#持続可能なプロジェクトを目指せ!#地方の学校に薬草園を設置した時に考えたこと

■ 持続可能なプロジェクトをめざせ!

以前にカンボジアの僻地の学校を舞台に、クルクメールと呼ばれる現地伝統薬の専門家と一緒に実施した「学校の薬草園」プロジェクトでしたが、今回新たに、田舎の9つの学校で実施していこう!というタイミングで記事を書いています。

伝統医療に特化したプロジェクトでしたが、以下の2点に注意してプロジェクトをデザインし、進めました。

1. 「薬草園」設置が機能的であり、現地の住民に喜ばれる
2. プロジェクト終了後も「薬草園」が機能的に維持・継続される

■ 薬草園を作りたいのに学校に水がない!

プロジェクトを実施した地域は森に囲まれて、綺麗な湧水と小川があったのですが、少し高台にある学校には水道が確保されていませんでした。そのために国際機関からの食糧支援でコメが支給されていた毎朝の炊き出しにも、毎朝、生徒たちが各家庭から持参しペットボトルの水で、水瓶を満たして使っていました。とうぜん手洗いなんかも出来ないですよね。

そこで、近くの川から発電気を使って、学校に設置した手作りのタンクまで水を汲み入れることにしました。それによって薬草園が維持できることになりましたが、さらに生徒たちの炊き出しや手洗い、トイレの水が確保できるようになり、一番喜んでいたのが、学校の敷地内に住んでいた先生方で、野菜の菜園を作り自炊ができるようになりました。

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薬草園だけではなく、花壇も作られ、それまで砂埃で殺伐としていた校庭も緑に覆われた学校になりました。発電機にはガソリンが必要ですが、学校環境の変化を喜んだ保護者たちが、毎月100リエル(30円ぐらい)のお金を出資してくれることとなりました。

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■ 薬草園が資金を生む!?

地域の有用植物を集めた「薬草見本園」を校庭内に造園することと並行して取り組んだのが、市販されている日系企業が作っているハーブティーの原料となる植物を同じ校庭内に設置することです。南国特有の赤いハイビスカスの果実や青いバタフライピー、パパイヤリーフ、といった日本でも人気のハーブを、教師と生徒で育成して、乾燥したものを業者に量り売りで買い取ってもらうシステムです。大きな金額にはなりませんが、薬草園や菜園の維持費には十分な蓄えができます。子供たちにとっても環境学や、農業、お金について学ぶ、活きた教育の機会になりました。

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日本のオンラインストア

■ 情報誌Phnom掲載記事 

2014.07世界で盛り上がる伝統医療

リンク:カンボジア総合情報「Phnom」電子版


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