今さらゲゲゲ／『ありがとう』いきものがかり
毎週月曜夜にbs12で視ている。なぜかリンクが貼れないのでNHKアーカイブの方を。
本放送を視ていなかった。
ご当地ドラマだけれど、私は朝ドラを見るようになったのはここ五年くらいからで、あまり関心がなかった。
ただ、オープニングのテーマ曲『ありがとう』には思い出があった。
2010年の上半期『ゲゲゲの女房』が放送されていた期間に、実家に泊まっている。
父の亡き後更地にして売却したので、今は見知らぬ家が建っているが、3DKの平屋の小さな家だった。
結婚前私が自室に使っていたのは六畳の和室で、続きの和室の居間とは襖一枚で隔てられていた。
私が出てから父母はその部屋を客間にしていたので、里帰りでもそこに布団を敷いた。
ブログの過去ログによると、2010年3月に大学の寮に入寮する次男の引越しの手伝いに上京している。
おそらくその時実家に泊まったものだと思う。
実家の広縁の掃き出し窓には雨戸が設えてある。
父が雨戸を開ける、ガラガラガラ〜という不都合に大きな音で目を覚ました。
父が新聞を広げて読んでいる気配がする。
よく陽が差し込む南向きの広縁は父のお気に入りだった。
しばらくすると、これまた耳の遠くなった父が不都合な音量に設定しているテレビから歌が聞こえてきた。
ありがとう〜って伝えたくて〜
それからドラマが始まった。
やれやれ、実家で出雲弁を聞くとは思わなかったさ…
居間の続きの台所から、味噌汁のいい匂いが漂ってくる。
作らなくても朝ごはんができてるって、なんて幸せなんだろうと思う。
まだ寝足りなくてウトウトする。
するとまた
ありがとう〜って伝えたくて〜
？さっきも聞いたけど？
私は知らなかったのだ、朝ドラは総合テレビより先にbsで放送されるということを。
これさっきもやっていたよね？
二回も見なくてもいいと思うけど…
憎まれ口をききながらやっと起き出す。
父は苦笑いをしている。
あの朝が、歌を聴くたびに甦る。
朝日の差し込む広縁と、メガネのずり落ちた父と新聞と、味噌汁の匂い、母の笑い声。
当時は全く関心を持たなかったドラマを今さら視ている。
いいドラマだなあ…
そう思うのは歳のせいなのか、歌と思い出補正の効果なのか。
今週の放送回でのしげるさんの名言
わしは生きとるもんには同情せんのですわ。
漢だねえ。
男らしいとか女らしいとか、言ってはいけない世の中らしいが。
※ヘッダー画像はAyaka Okataさんよりお借りしています。
ありがとうございます♪
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