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#noteのつづけ方3に参加して、書かない時間もたのしもうと思った話。

#noteのつづけ方2 に続いて、少しまえ#noteのつづけ方3 に参加してきた。noteのイベントとはなぜか予定がバッチリ合う。スケジュールアプリがハッキングされてないか心配だ。
結論から言うと、ぼくはこのイベントに参加したことで100日つづけた連続投稿をやめる決心をした。この投稿もイベントからずいぶん日が空いてしまったけど、書かない時間もたのしんでた。

メインスピーカーはイランやインドとパキスタンの国境にいって、寿司屋のクーポンを3年間記録した岡田 悠さん。さわやかイケメン。ポーカーフェイスのはにかみ王子。

【プロフィール】

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岡田 悠(おかだ ゆう)

freeeではたらく優秀な会社員。
・自筆日記 → mixi → Facebook と長文を投稿し続ける。(Facebookに8000字を投稿し、友だちからもらった感想は「長かった」
・長文に適したツールを探してたところnoteに出会う。
・noteがいいと思った理由は「ブログタイトルを決めなくてよかったから」
・noteでは仕事と関係のない、役に立たない記事を書くのがポリシー。

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この世でいちばん怖いのは、「ふつう」の皮をかぶった変態だ。

岡田さんはそれを証明してくれる。
ぼくの友だちにはFacebookに8000字も書く人はいなかったし、寿司屋のクーポンを3年間記録した人もいない。きっとみなさんの知り合いにもいないだろう。いたとしたら名字に「岡」と「田」が入ってるはずだ。

このイベントで彼が語ってくれたおもしろい文章を書くコツはこのあとたっぷり書いていくが、その土台にあるのは「日常への好奇心」と「旅への冒険心」であることは先にお伝えしておく。

【重視する読み手ランキング】

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1位:自分
2位:知り合い
3位:フォロワー
4位:世間

まず、文章を書く際の大前提は「自分が」おもしろいと思う文章を書くこと。これはぼくもまったくの同意見。文字を書くのは自分の文章を夜中に布団の中で読み返し、だれにもバレないようにこっそりと口角を上げるため。あなただってそうでしょ?

【おもしろい記事を書くコツ】

・はじめはまずダーっと書き切ってから、肉付けしていく。
(凝った表現はあとから足していく)
・類語辞典(表現辞典)を使用する。
・書いたら友だちに感想を聞く。
・書くペースは気にしない。
・書いてないときも、書きたい(見てもらいたい)気持ちはある。
→ネタ帳や頭の中には書きたいことがあふれてる
→これが成熟したら書く
・何気ない日常を、目線を変えて表現する。
→特別な場所にいかなくても「切り口」がおもしろければおもしろい
・日常にたのしさを追求している。
→「自分がおもしろい」という感覚を養う→ジャルジャルが大好きでしょっちゅう見てる

こんなことをしゃべってた。

しゃべってる以外にも作成したスライドに「おもしろい記事を書くために考えてること」として

・これネタになりそう
・こうなったら記事につかえるかも
・この角度から見たらおもしろそう
・ここはこう書くとおもろいな
・こうしてみたら何が起こるだろう
・これとこれを繋げてみると…
・記事用にちょっとチャレンジしてみるか

と書かれてた。読んでるだけでワクワクする語群。

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岸田さんもそうだったけど、岡田さんも「先に書き切ってから肉付けしていく」スタイルだった。はじめて知ったのは「類語辞典」を見て、文章表現を学ぶことができるということ。ほとんど使ったことがないけど、今後ぜひ取り入れてみたいテクニック。

【旅行記について】

・起きたことを時系列に書くのではなく、
 おもしろいと思う切り口を「仮説」をもって育てていく。
→たとえばイランではお金があまりすぎたから、どうやったらおもろくなるか考えて行動。
・ある程度は行きたい場所に行き切ったので、インドやパキスタンなど攻めたところにいける。
・海外旅行は「未知との衝突」
・旅行にいくと、書きたいことが山ほど出てくる。
・写真はやたらと撮る(なにがネタになるか分からない)
・航空券はスカイスキャナーでしらべる。

ぼく自身、旅行記は「おもしろいこと」より「情報」「行動の記録」として時系列に書いてしまっていたので、ここはすごく猛省した。書いてもあんまりたのしくなかった理由がハッキリした。
「読んでる人になにか情報を提供できれば」なんて一丁前なことを考えてたけど、どんなにがんばったところで素人のぼくから出てくる情報なんてたかが知れてるし、だったら「本当に心が動いたこと」にフォーカスしたり「なんかおもろそう」というアンテナに従って旅行したほうがたしかに旅がより魅力的に感じる。次回は地引き網ではなく、一本釣りで旅行をたのしもう。

そんな岡田さんは「地球の歩き方」が大好き。
(この記事も切り口の秀逸さが光る)

【岡田さんが大学生だったら】

・今みたら自分のmixiは全然おもしろくない
・文系(商学部)で会計学の勉強をした
→徳力さんはここで「 “文系で会計” …だから “執筆と編集” のような両輪のバランスが上手にとれるのか」のようなコメントをしてた。天才が天才を評価してるだけだった。
・旅行は行った方がいい(2留した

いろいろやってみよう。なにがどう転ぶかわからない。点が線になることをたのしもう。というお話。そんなことを外国のおじさんも言ってた。人生やったもん勝ち。


【編集について】

・書き切った文章ではまだ完成度は半分くらい。
・PCで書いた文章をスマホで読み直してチューニング。
・自分なりのベストになるまで出さない。
・クーポンの記事は2年で書こうと思ったけど、おもしろさが足りないから3年目に突入した。
→クーポンが止まったからやっと書くことができた(オチが見つかった)。
・物理的に書く時間は短いけど、毎日10分、20分を2週間くらいかけて編集していく。チューニングしていく作業がたのしい。
→熟成されてくワインを眺めるの感覚。

岡田さんは、文章力もさることながらこの「編集力」がとてつもなく強い。
ぼくもつい先日まで「100日連続で書く」を実践したけど、この場合はひたすら「書き切る」ことだけが目標だった。
でも毎日毎日コツコツとひとつの記事をチューニングして「自分なりのベスト」を投稿するやり方だと、文章力より編集力のほうが大事になってくるんじゃないだろうか。
このあとのQ&Aでも回答されてるけど「書きすぎることが多いので、文章を削る作業が多い」と言っていた。だれでもそうだと思うけど、自分の脳みそと指先を使い、なにより時間をかけてつくった文書をボタンひとつで消すことは簡単なようで結構むずかしい。できたての作品を簡単に割ってしまう陶芸家はすごい。「自分なりのベスト」を出すのは結局「自分が納得できるかの勝負」。
だれにジャッジされるわけでもない自己満足の世界だからおもしろいし、むずかしい。

Q&A

ここから参加者と岡田さんのQ&Aをぼくがメモできた範囲で簡単に紹介。
今までもそうだけど、この記事はトークを聴きながらパソコンにざっとまとめたので細かい表現に間違いがあるかもしれない。なので詳細は動画で確認してもらえると幸いです。

Q:寝かした記事を後悔するタイミングは??

・自分の中でこれ以上リライトしてもおもしろくならないという感覚になれば投稿する。あきらめじゃなく、自己満足ができたら。あと1、2%はおもしろくなる可能性があっても出す。反対に10、20%伸びると思ったらまだ修正する。


Q:公開したあとに編集したくなったら

・あとからこっそり編集。イランのも半年後くらいに少し変えた。
・どうしても書きすぎるので、削ることが多い。


Q:仕事中にnoteのこと考える?仕事との切替どうしてる?

・会社のPCではSNSを一切見ない。
・仕事には割り込ませないように気をつけてる。
・ただ「日常をおもしろがる」態度はずっともってる。

Q:気合を込めて書いた記事が空振りしたときの心構えは?

・友だちからの評価など「バズる」「スキ」以外の評価軸もある。
・豪快に空振りするものおもしろい。


Q:構成のパターンは意識してる?

・決まったパターンはない。
・なんとなく始まりがすっと入って、間に小さな山を2、3用意できたらGOOD。
・テクニックより感覚を重視。
・構成は骨子を箇条書きで書き出してから、ふくらませていく。
・書いてるうちに出てきたら当初の予定と変えても「おもしろ」を優先する。→絶対そっちのほうがおもしろくなる。
・書いてるうちに熱くなってきた気持ちをいちばん大事にする。
・太字にする部分=ただのノリ→とくに細かく計算してるわけではない。

Q:タイトルはどうつけてる?

・読みたくなるかどうか、中身の要素が入ってるかどうか
・SNSでシェアされたときに何文字以内かは気にする


Q:旅行してて、笑いの神が降りてくるコツは?

・あえて危険な香りがするところへ
・「地球の歩き方」をひたすら読みまくる
・失敗をフックに展開をひろげていく
・旅は意思決定の連続なので「おもろい」方を選ぶ
・変なおっさん、おもろそうなレストランにつっこむ
・人がおもしろさを引き起こしてくれるから、現地の人としゃべるようにする


Q:書けないときはどう乗り越えた?

・バズったあとは書きにくかった
・ちがうタイプの記事を書いてみる
(旅行記、エッセイ、ショートショート…)
・noteはなにを書いてもいいから、いろんなタイプの文章を書いてみる
・幅広く、いろんなことを書いてみる


Q:倦怠期(書くのがつらいとき)どうする?

・日記でも「あったこと」を書くのではなく、あったことに「どう思った」かを意識して書く。
・iPhoneにネタ帳あり
・コンテストだけ本気出すとかもあり?
・ゆるく書くのと思いっきり書くのを書き分けてももいいかも
・全体として「おもろい」と思なくても「この部分はおもろいやろ」って部分があれば投稿してもいいんじゃないだろうか


Q:文章を書くためのインプットはどうしてる?

・積ん読してる
・読書量は人並み(小説やアカデミックな本を週に1冊程度)
→ビジネス書は読まない
・kindleでマーカーを引いてハイライトで読む
・お笑い(ジャルジャル)が好き


Q:推敲を重ねて、元記事は変わる?

・元記事の骨子は変わらない
・オチも最初に決めているので変わらない
(オチと最初の文章に魂を込める)


<さいごに>

・書いてる時間も、書いてない時間もたのしい
・ライターとして食っていくつもりはないけど、文章を書いていると、人生はとても豊かになる
・自分の好きなものを人に伝えたいという気持ちで書く


noteをはじめてから二週間近く書かなかったのは初めての経験だった。
今までnoteを書いてた時間を基本的には「読書」と「睡眠」に充てた。
頭と身体を十分リラックスできる時間にすることができたし、この記事も見直しながら書くことができた。

かと言って、このレポート記事がいわゆる「自分なりの100点」かと言われればわからないけど、何日かにわたってのんびり書くのはたのしかった。

本来はというか、いちばん鮮度がよかったのはイベントが終わった直後だとはもちろん承知してたけど、それにこだわらないのも大事なことだと感じたよ。いつ読んでもらってもいいような、noteを書くひとつの教科書のつもりで書くことができた。

これからも無理にペースを上げず、書きたいときに、書きたいことを、書けるだけ書いていきたい。


書くのもたのしいけど、書かないのもたのしいね!

#noteのつづけ方


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