孤立。それは望まないひとりぼっち。

孤立と聞くと思い出すことがある。

「2人1組になってください〜!」という声がけである。正直今もそんな声がけがあれば、ソワソワしてしまう。

内気な自分にとっては、すごく辛いことだった。仲良い子がいなかった訳ではないが、その子は僕とだけ仲が良い訳ではない。つまり、組めるとは限らない。そして時には休みの時もある。結果が見えている分諦めはつくが、楽しい時間ではない。

結果として自分だけが誰とも組めなかったとき、無力感というか無価値感というか、恥ずかしいという気持ちも合わせて、自信をなくしていた。僕だって1人になりたくてなった訳ではない。できれば誰かと組みたい。でも最後の1人になってしまう。そんな自分にガッカリしてた。

しかし、表面上は強がってしまう。
自信を失い、心はズーンとなっているのに、
1人でも僕は平気だよ?本心とは反対にそんな表情を浮かべていたような気がする。

望まない1人ぼっちは辛い。
本当に辛い。
経験から僕は知っている。

ただ このことは自分次第で改善できることでもある。自分から積極的に行動するだけで解決できる。

しかし、自分次第で解決できないものもある。

僕はNPOの代表者として、子どもの貧困や不登校支援を行なっている。貧困の問題も不登校の問題も子どもにはどうしたって解決することはできない。

お金がないからみんなと遊びに行けない。
お金がないから塾に行けない。
先生が怖いから学校に行けない。
いじめられてしまうから学校に行けない。

本当は遊びたいのに、塾に行きたいのに、
学校に行きたいのに、行けない。

どうして自分だけ。
どうして私だけ。

子ども自身が望んでいないにも関わらず、違いが生まれてしまう状況は子どもを孤立させる。

さらには意欲や社会性を奪い、無気力な状態を生み出す。そしてそれは子どもたちの社会的自立を妨げる。低収入、ニートやひきこもりのリスクを高めてしまう。

だから、僕たちは手を差しのべる。
社会の大切な宝物である子どもたちに支援をする。でも困っている子どもはたくさんいる。だから、仲間を集めて差し伸べる。

でもまだまだ足りない。
もっともっと差し伸べなければならない。

差し伸べる人がいる。
それは子どもたちにとっても、あの日の僕にとっても希望です。

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