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心理学の知見:理系科目と男女

物理などの理系科目は、男性の方が女性より成績がよい傾向があります。このジェンダーギャップ、どう埋められるのでしょうか?


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コロラド大学の三宅教授らの研究グループは、15週間の物理講座を履修している大学生399人対して、価値観について書く演習を2回実施した。


演習では、まず、家族、友達、音楽といった言葉が並んでいるリストから、もっとも大事にしているものを2、3個選んでもらい、なぜ大事かを書いてもらった。所用時間は15分だった。


この結果、女性の物理の成績は大きくあがり、男女の成績の差は減った。女性の成績はCが平均だったのが、Bへと上昇した。また、「理系科目は男性が有利」と思っている女性ほど、成績の押し上げ効果は大きかった。
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これ、すごいなぁ。たった、30分の物理に関係のない演習が、成績をおしあげてしまうのですから。


「理系科目は男性が有利」と思い込んでいると、女性は物理のクラスで、自分が脅かされていると感じ、本来のポテンシャルを発揮できないんですよね。


自分の存在が脅かされていて、萎縮してしまうときありますよね。そんなとき。自分の大事にしているものにつながる体験が、ポテンシャルの扉を開くのでしょうね。


Miyake, A., Kost-Smith, L. E., Finkelstein, N. D., Pollock, S. J., Cohen, G. L., & Ito, T. A. (2010). Reducing the gender achievement gap in college science: A classroom study of values affirmation. Science, 330(6008), 1234–1237. #サイエンス誌

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