デザインに意味を持たせる
新人デザイナーが口酸っぱく言われることのひとつに「デザインに意味を持たせなさい」という言葉があります。
私も新人の頃よく言われましたが、「なぜデザインに意味を持たせる必要があるんだろうか?」と思っていました。
デザインとは端的に言えば物理的に豊かになるための技術です。
例えばトイレに入る時にアイコンを見て、どちらに向かえばいいか瞬時に判断できますよね?
青と赤の色には男、女といった意味が人間には無意識に植え付けられています。
アイコンのかたちもシンプルで男と女がわかるようにデザインされています。
まだトイレのアイコンが世の中にないとして、自分がプレゼンを受けるとしたら、どうでしょう?素晴らしいデザインだと納得しないですか?
なぜ納得できるのかというと、人間の頭はストーリーで理解できる仕組みになっているからです。
ちょっと分かりにくいかも知れませんね。もっと分かりやすい別の例で解説します。
ものづくりのブランドストーリーなんかを見ているとよく分かりますが、職人が30年も修行して1つ1つ手作りで作った包丁にはものすごく魅力があります。
これは職人が包丁を完成させるまでに苦労したことが頭に浮かぶからです。
それと比べて100円均一に置いてある、明らかに大量生産の商品を想像してみてください。
職人と比べると魅力がないですよね?工場で機械が作ってるんだろうなぁと勝手にストーリーを作り上げて共感できないからです。
だからデザインをする時には意味を込めた方が見る人から共感が得られやすく結果的にいいデザインになるのです。
オシャレとかカワイイとかはデザインではありません。
デザインにはぜひ意味を込めてみてください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?