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オルガンから学ぶ倍音の話【Part2】

【Part1】からの続き
まずは基音に第2倍音を足すとどうなるでしょうか?
第2倍音は1オクターブ上になります。
基音に第2倍音を足すとピアノの音に近づきます。
ピアノはフルートの次に倍音の少ない楽器で
フルートよりは偶数の倍音が多く含まれています。
偶数の倍音はオクターブ上なのでとても自然に溶け込んでいて
複数の音が同時に鳴っている事を認識すること無く自然に聞こえます。

では基音に第3倍音を足すとどうなるでしょうか?
第3倍音は基音の1オクターブ上から更に完全五度です。
基音がドなら1オクターブ上のソです。
基音に第3倍音を足すとリード楽器に近づきます。
クラリネットやサックスですね。
そこに更に第5倍音も加えていくと
オーボエに近づいていきます。
第5倍音とは基音の2オクターブ上から更に長3度です。
基音がドなら2オクターブ上のミです。
リード楽器の最大の特徴は基音だけでなく
奇数の和音が含まれている事です。
単音楽器の木管楽器が実は常に和音を出している楽器だった事を
初めて知った時に私はこの事実を受け入れる事が出来ませんでした。
私の耳にはオーボエのドの中にソの音やミが含まれている事が
認識できないのです。
ところが物理現象としては和音として弾いたドミソも
単音で弾いたドに倍音として含まれるドミソも同様に和音なのです。【Part3】に続く

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