「マネジメント」を学び始める方へ。
こんにちは。本島です。
今日は新たにマネジメントという仕事を始めたり、それを学ぼうとしている方に向けて書いてみます。
それは「割り切れない問題」を扱う仕事。
マネジメントは、体系だった本や研修はありますが、それに触れても、どこか腑に落ちない…と思う事が多いと思います。
私も悩みながらやってきましたし、今も悩む事もあります。
それは、多くのメンバーを抱えれば抱える程に、重要な意思決定に関われば関わる程に、皆さんのところにやってくる問題が、簡単には「割り切れない問題」になっていくからだと思います。
AかBか白か黒か割り切れる問題は、皆さんの経験値の中ですぐに判断出来る事が多いと思います。それを続けていれば、皆さんのメンバーが育ち、メンバー自身で判断できるようになってくるでしょう。それでも皆さんのところに持ち込まれるという問題は、AかBか選べない、割り切れない、そういうモノが、皆さんが解決しなければならないものとしてやってくるという事だと思います。
忘れないで欲しいのは、マネージャーの皆さんが悩むのは、考え込んでしまうのは、決して皆さんの能力が低いからではなく、そもそも皆さんが扱う問題に答えが用意されておらず、割り切れる問題でも無いから、です。
きっと、精神的にツラいと思う事も出てくると思うのですが、その時にはこの事をぜひ思い出してください。
「言語化」した事が「補助線」になる。
前段で書いた通り、皆さんのところに持ち込まれるという問題は、1+1=2のように、公式に当てはめれば「正解」が導ける問題ではありません。
だから学ぶもの難しいし、悩みも深くなる。ある問題に対して、足し算がいいのか、引き算がいいのか、足し算と引き算を組み合わせると何とかなりそうなのか…。実際は、そうやってその都度考えて、葛藤を引き受けながら進んでいくしかない。
ただ大切なのは、そんな取り組みを「内省」し「言語化」しておく事です。皆さんが向き合い、考え、実行し、振り返った事のひとつひとつを「言語化」しておく事が、次の問題に取り組む時の「補助線」になるはずです。
それを「今自分が持っている言葉」だけで行うのは非常に難しいです。だからこそ、書籍や研修を活用し、そこから公式を教えてもらおうと考えるのではなく、「先人や他人が言語化した言葉」という「補助線」を教えてもらうと思って参加する事が良いと思います。
誰かが「言語化」した言葉を受け取り、自分の「補助線」にして問題に取り組み、その後に自分の言葉で「言語化」して、また次の「補助線」に繋げる…その繰り返しがマネジメントの学び方ではないかと考えています。
『理論をうのみにするのではなく、経験や観察から学んだ事を言語化し、自分なりの‘持論’を構築する事なしには、 実践的な理解はおぼつかない』
1つには、経験とつなげること。2つには、内省を大切にすること。3つには、言語化する事。
金井壽宏 『リーダーシップ入門』日本経済新聞社
今日もお疲れ様でした!
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