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TOEIC Speaking (スピーキング)受験時の対策・小技【改訂版】

TOEICのListening and Readingに関してはリスニングにおける先読みのようにテクニックが解説されていることも少なくないですがスピーキングテストに関しては大きな声で話しましょうとか、オンライン英会話で練習するとかの一般論のようなものが多いので、私が受験した中で思いついたテクニックをまとめることにしました。しかし、あまりテクニックでスコアをとってしまうと実際のスピーキング力とスコアが乖離してしまうのでその点はご注意ください。
この記事は2020年11月に書いたのですが、その後試験内容が一部変更されたためにそれに合わせて加筆・修正、また動画を作って新たにこちらに公開しました。

TOEICを受け始めた際は、TOEICは定期検診のようなもので、普段の英語の勉強・練習はもっと仕事や日常生活に寄せたことをメインとし、その結果としてTOEICで自分の変化を測ろうと考えていました。が、勉強といってもオンライン英会話でフリートーク、英文を自分の趣味の範囲で読んで、知らない単語が出てきたら覚えたり覚えなかったりというやり方だったので、いずれ頭打ちになるのではと思う部分もあり、それなら試験のための勉強をしてみてそれが結果的に自分の英語力を拡張してくれるなら、それはそれであり。と思ってTOEIC Speakingについて考えてみました。以下は自分なりに考えた各設問ごとのこの試験に特化した取り組み方です。
下に置いたビデオは動画で大体同じ内容を解説していますが(若干、ビデオの方が詳しいです)、例題を使いつつ説明してる箇所がありますし、「意見を述べる問題」はサンプルとして私なりにどう時間に収めるかをやってるのでご興味がありましたらご覧下さい。

さて、まず、音読問題。これに関してはあまり書くことないんですが、文中に必ずa, b, and cみたいなところがありますよね。語尾を上げて、上げて、下げるってやつ。うっかり忘れそうな人はマウスポインタをそこに置いておくといいです。または、この単語は少し気をつけないと危ないというのが準備の時にあれば、そこにマウスポインタを置いておくのも助けになるでしょう。この注意ポイントにマウスポインタを置いておく方法は他の問題でも便利に使えます。

次に写真描写問題。準備時間にまず
It seems like they are having a good time.
とかの締めの一文を決めます。そしてこれを回答の途中でうっかり言ってしまわないように注意。私、初受験時にうっかりこれを途中で言ってしまって言ってることを締められなくなって中途半端に終わりました。この問題辺りからメモを使う人もいると思いますが、メモは机の上に置くのでなくて手に持ってディスプレイのそばで持つと良いです。すると目の上げ下げの距離が減るので、何かを見失ってしまうリスクが下がります。
解答時間は30秒なので(以前は40秒でした)背景に何があるとか言う余裕は大抵の場合ないでしょう。人に関して描写するようにした方が良いです。人の人数が多い場合はタイムオーバーしてしまう恐れがあるので、あらかじめ4人以下(または3人)であれば1人ずつ細かく言っていく。それ以上ならまとめたり大ざっぱに言う、境界になる人数を決めておくと良いでしょう。一文を無理に長くせずに、一文に一情報としておくのが安全です。
回答が始まったら写真の場所、そして人についてを順に言っていき、話す速度にもよりますが残り5秒を切ったら言いたいことを余らせていても締めの一文を言うようにします。

応答問題ですが、最初にいつもお決まりの「新聞社が記事のためにリサーチを行います。あなたは音楽視聴についてインタビューを受けることになりました」みたいな文が英語で表示され、この文を読み上げる音声が流れます。このとき音声に合わせて文章を目で追うのでなく、ディスプレイ上の文字に目を走らせて何について聞かれるのかを探し、「音楽か。最近聞くときはスマートフォンを使うなあ。主に聞くのは映画音楽。」などと連想を広げておきましょう。ここから先は嘘でも良いので、言いやすい架空設定を作るべきです。普段は民族音楽や正しい英語発音を知らないアーティストの音楽を聴いている人もここではSpider-ManやMichael Jacksonのファンになる方が楽です。
質問文が表示された時も音声と一緒に質問文を目で追うのでなく、先に質問文に目を通して残りの時間で何を言うか考えましょう。また、多くの場合、肯定的な内容で回答を作る方が楽です。例えば「最近音楽を聴いたのはいつですか? 何を聴きましたか?」という質問に対して、「実は滅多に音楽を聞かないので」とやってしまうと、これに続いて「でも先日はたまたま音楽を機会があり、そのときに△△を聴いた」と展開しようとして、「たまたま」をなんて言うか思いつかなかったり、そもそも言葉数が多くなって尺に入らなくなってしまいます。だったら「昨日、マイケル・ジャクソンの歌を聴きました。私はマイケル・ジャクソンが好きです。何故なら彼の歌はとてもエキサイティングだから」と肯定的な内容で押していく方が楽につなげられます。
また、質問に答えるときは表示されている疑問文内の表現(動詞とか)を流用すると楽に英文が作れます。最近は、「最後に外食したのはいつですか? 何を食べましたか?」と2つのことを聞かれることも多いですが答えるときに一文にまとめずに一つの質問に一文で答える方が楽ですし時間を埋めるにも役立ちます。

提示された情報について応答する問題が次に続きます。出てくる情報はイベントのスケジュールだったり、セミナーのタイムテーブルだったりしますが、例としてセミナーのタイムスケジュールだったとして説明します。
準備時間にスケジュール表に示された全情報に詳細に目を通して頭に残すのは厳しいと思います。まず1問目はセミナーのスタート時間、場所、日時が聞かれやすいのでどこに書いてあるかをチェックし、念のために終了時間もどこに書いてあるかチェック。料金が書いてあったらそれも見ておきます。使いそうな言い回しも思い浮かべておきます。
2問目は間違えたことを質問されてそれを正すことが多いので、キャンセルや何らかの変更が行われた箇所をチェックしておきます。注釈があったらそれにも目を通しておきます。ありがちなのは「お昼、ありませんよね?」「いいえ、ABC レストランからのケータリングがありますよ」のようなパターン。
3問目は例えば「オンラインサービスについて興味があるがそれについてのセッションがあれば教えてください」みたいな質問で、多くの場合2つあります(たまにそれ以上)。なので、似たテーマのセッション、同じ人が2つのセッションをやってないか、会員限定のセッションは2つないかなど、共通の条件を持っている2つのイベントを探しておきます。
これらの点に該当する情報をチェックすることに絞れば与えられた準備時間で足りるはずです。

最後の意見を述べる問題。かつては準備時間15秒、メモ取り不可だったこの問題も2022年6月から準備時間が45秒になります。これくらいあると練習すればスピーチ内容の全体構成を考えるに余裕はあまりなくてもそこそこ足りそうです。問題との相性にもよりますが。
ここでも、音声に合わせて質問文を目で追うのでなく、問われていることをさっと見て確認し、質問文が音声で流れている間から、話の展開のさせ方のアイディア出しに取り掛かりましょう。話始めの「私は○○に最も重要なのは△△だと思います。」という文は表示されている質問文から単語を拾えば作れますよね。続いて
I have a good example/experience to support my opinion.
などと言って架空の具体例を作ってしまいましょう。一般論を語るよりも具体例の方が楽に英文にできるはずです。「クレジットカードは情報を盗まれるリスクがあります。もし盗まれてしまったら…」と一般論を展開するより「先日、クレジットカードをなくしました。次の日に、誰かがそのカードで10万円の買い物をしました。」と続けていく方が楽です。また架空の友達の名前と自分が働いている会社名を予め作っておくと楽です。「私には小さい頃、海外に住んでいた、ある友達がいて」とか「私は都心のあるデザイン会社に勤めていて」と言うより、「友達の太郎君は小さい頃海外に住んでいました」とか「私は新宿のABCデザインに勤めています」と具体的な名前を入れる方が楽です。そして、その友達が大家族の出身だったり、小さい頃からピアノを習っていたり(もちろん友達でなくて自分の話としても構いません)、自分は2年前にそのその会社で働き始め、親切な上司のおかげですぐに仕事を覚えたり、とストーリーを作るのに利用しましょう。
話の大まかな流れもある程度パターンを持っておいてそれにはめるようにすると楽になります。私の場合最初の10秒以内で「Aがいいです。何故なら〜だからだす。それをサポートする経験があります。」と言い、30秒まででAを採用していなかったがために起きた不都合、問題を説明します。30秒前後で「しかし、Aを採用したところ…」と言って残り60秒までで、それによってどんな改善があったか、どんな結果を得たかを説明し「だから、Aがいいと思います。」でスピーチを終えます。
と言ってもこれはいつも実現出来るわけでなく時間が足りなくなりそうなときは最後の一言をカットしたりなど多少変化させます。

以上、実際に受けてきて「こうやったら解答が楽になるのではないか」と思いついたことをまとめました。しかし、最初に書いたようにあまりテクニックでスコアを伸ばしてしまうと実際の英語力とスコアが乖離してしまいますので、その点はご注意ください。

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