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ガンジャ先生。7-9

複雑な女心

私はボーッとしている。
昨日と今日。。夢みたいなの。
(キャーキャー♪私、匠くんと付き合ってるのよね♪きゃー)枕をバンバン!
Clean Bandit - Symphony Ft. Zara Larsson Remix

「どしたの。雪ちゃん・・?」
ベッドで暴れているのを未亜ちゃんに見られた。
これは恥ずかしい。
「コホン。ちょ、ちょといい事合って。ね。」
「うんうん。雪ちゃんそっちのほうがいいよ?」
髪を後ろに束ねて、久々に化粧をする。

昨日みたいに蛍光ペイントはしなけど。なんかいい感じ。化粧をすると新しい自分にあった気がする。
未亜ちゃんもお団子作ってあげたら嬉しそう。

「あー帰りたくないなぁ。。先生と一緒に入れないかな。」
「んーでもずっとこのままではいけないよね。。先生に相談したら?」
「・・未亜の事全部言ってる」
「そっかー私ね。昨日匠くんが言ってたじゃない?「みんなで学校行くぞ!」って」
「うん。酔っ払って言ってたね」
「ちょっとそれもいいかな。って。みんな一緒なら楽しいかなって」
「・・でも未亜C組だし。雪ちゃんもいないよ?」
「そうだね。一緒に聞いてみようか?なんか未亜ちゃん妹みたいだし♪」
「・・小さいのは今だけだもん」

そっか。もう10日も一緒暮らしてるんだ。
夢の様な感じ。でも私の事もしっかりしないと。

朝、合ったあと。
私は匠くんと先生のところに相談に行く約束をしている。



□□□

ガンジャ先生は真剣な顔で聞いてくれた。
「なるほどな。雪菜も辛い思いしたな」
先程のカフェで、先生と匠くんと話しをした。

細かな所は異なるが、おおよそ前回匠くん話した内容だ。
隣で手を握ってくれた匠くんのおかげで泣かずに話ができた。
「それで。一つ気になる。最後輪姦された時に。数人入れ墨が入ってたのは確か?」
「はい。。間違いないと思います」

先生はうーんと唸る。どこか気にかかる点があるのかな?
「嫌な事を思い出さしてすまんな。で、雪菜はどうしたい?復讐か?裁判か?」
「・・そこまで考えていません。。ただ、事実を述べただけです」

んーと再び。
「匠。ちょいとお使いお願いしていいか?プイ呼んできてPC持ってこさして」
「はい。わかりました」
言いにくい話なのか。。匠くんは言われた通りホテルへ戻る。

そして二人になった時。
「雪菜。よく聞け。お前狙われた可能性がある」
「!!」
「松木の奴はなんとでもなる。し、すぐクビになるだろう。だが、話の一連。。かなり怪しい。まず、松木が深夜に駅前にうろついてた点。春休みだろうか、独身でない奴がわざわざ深夜車で徘徊するか?偶然あう?東京はそんな街か?」

確かに。。打ち上げのこと知ってた可能性は。充分にあった。

「別に雪菜狙いじゃないかもしれん。そういう未成年狙う趣味の奴も多いからな。ただ、引っかかるのがマンション。入れ墨だ」

「こういう商売しててもたまにヤクザと知り合うきっかけがあるが。奴らはけして自ら接触しない」

「普通の公務員がお世話になる、というのは脅された可能性が高い。多分闇金関係だろうな。先生などいいカモだ」

「という事は。。松木先生も何か理由があると?」

「まあ理由はともかく、例えばクビなった仕返しで狙われる可能性もある。ってことだ」

ー一気に汗が引いた。私は。。狙われてる?

「匠を離したのはそのせいだ。何するかわからんからな」

「忘れろとは言わない。ただ、裁判などはさらにリスクが増える。ああいうのは関わらないほうがいい」

「はい。。」

「・・山本に連絡していいか?うまくやってくれると思う。少なくとも松木は数人は被害を出してるはずだ。またこれ以上被害出さない為にも。だ」

「はい。」

「いいか。よく聞いて。雪菜。お前は何も悪くない。ただ世の中にはどうしようもない奴らがいる」

「そこに救いの手はない。落ちる様に落ちただけだ。だがお前は違う。自分を責めるな。

「だから。安心して生きていい。何かあれば飛んでいく」
先生は。真剣に話してくれる。
私は嬉しくって。言って良かった。もう前が見えない。

「はい。。グスッ。。ありがとう。先生」
先生は泣き止むまでずっと見ていてくれた。

その後2つアイスコーヒーを頼んでくれた。
「はぁ〜外れか。なんでこんなに甘いんだろな?」
「先生。。でも美味しいよ?」
「んじゃいいか。タイだし。な?ハハ‥」

少し顔の筋肉が緩む。私もタイに救けられた。


□□□

プイさんと共に戻ってきた。
雪菜は化粧が少し落ちていた。けど悪い顔はしていない。僕に微笑んでくれた。
少し心配事がなくなった。良かった。ガンジャ先生は何かしら対応してくれるはずだ。

さあ僕の番だ。
「雪菜、ガンジャ先生よろしくお願いします。僕もよくわかってませんので去年夏。事故にあったことから話します」

 僕のストーリーが始まる。

そんな大した事じゃない。

死にかけただけだ。

※雪菜の事件は過去記事にて。

 6-2 意義と告白
 
 6-3 夕凪の混沌

経験はチカラです。 若い頃行っとけば良かったな〜と思う事も多かった。 世界は広いです♪ ٩(ˊᗜˋ*)و