令和高校生vsコロナ
感染拡大の近く
「〜であるからこの公式に当てはめると‥」
もの静かに時間だけが過ぎる。今日は何を食おうか。
学食の食堂はコロナ渦になって人が増えると思ったが逆に減っていた。
お弁当を作る両親が増えたらしい。
とはいえ、僕には母親しか居らず、昼食代だけの毎日。
信や明日花、咲は昔からつるんでいる。
家も近いし皆片親で一緒に過ごす時間が多かった。
別に父親は死んだ訳ではないし、悲しい出来事なんかではない。
離婚。
そうして残された子供達はどこでもいるし。
クラスの1/3はそうした子供だから気にする事はない。
食堂もプラスチックの様な透明な膜とビニールを下げられ。
椅子には大きくバツマーク。
同じ机に座れど、話し声はコソコソと小声。
フェイスガードをつけた目が死んでる学食のおばさんに、自販機の”定食A”を渡す。少し温めの汁とメイン料理があるだけの定食。
いつの間にか。
消毒液に手を当てるのが当たり前になっていた―――
難民キャンプとか知らないが、こんな感じなんだろうか。
「あー魚か〜南蛮漬けか。。肉がいいのに〜」
「アジの冷凍感うめえぞ?ピーマンあるけどな?」
「チキン南蛮以外は南蛮じゃねえ!。。茶いるか?」
「ありがと〜♪私コーンスープ♪」
「‥‥自販じゃねえか。金よこせ〜」
「ぷはーっやっと終わったわ。カツ丼食おっと♪」
「‥湊ーお金持ち。プリンを求む」
「数学の万丈話長えからチャイムなっても書き込むんだよね。。やだやだ」
「テスト終わったばかりでも相変わらず七時限。嫌になっちゃうよね〜はあアイス食いたい」
「おい。静かにしないと‥」
少し騒ぎだすと、皆が視線を向ける。静かな分食堂には声が響き易い。周りを見渡すとコソコソこちらを見つめている。
‥普通に話できるのっていつから出来てない。
別に悪い事をしてる訳ではないのに、いつから騒ぎだすと誰か仲間が注意して抑える様になってた。
その場は黙々とスプーンと箸のカチャンとする音に支配され。
黙々と栄養補給をするだけの食事になった。
□□□
少し肌寒くなって起きるのがおっくうになっている。
でも誰が見るでもなく朝は起きる。
母さんは‥帰っていないか。
マンションの一介にある同じキッチンでティファールで暖かくした温水を流すルーティン。
母さんが買ってくれた、カルディの袋を明け、大きなコップに嵌め込みゆっくりとお湯を注ぐ。眠たいけど嗅覚が目覚まし香りが豊潤と感じた。
ゆったりと注ぐそのお湯はコポコポと。。
インスタントコーヒーの混ぜるだけのブレンディと違う。
熱々の湯を回しながら、、すぐに埋まって垂れる珈琲。
美しく油膜ができるまで半年かかった。
寒い朝には暖かいものが一段と染みる。
暖房のリモコンで味気ない音をだし、トースターを5分以上に捻じりソファに座る。そしてテレビをつけた。
「広島市内で新たに感染が昨日分かりました。広島市立高校西区にてクラスターの発生があると広島市の会見より健康福祉局保健医療担当局長より発表されました。生徒1名体調不良で受診にて陽性、濃厚接触者 生徒38+職員2検査の結果生徒7名陽性患者が出ていると‥。詳しく分かり次第随時お伝えします」
コップを落とすかと思った。
その中継で映された高校は、、隣の五高であり。
あの後にカラオケ行った、友樹達がいる高校だ。
おい?!何が起きてる?
経験はチカラです。 若い頃行っとけば良かったな〜と思う事も多かった。 世界は広いです♪ ٩(ˊᗜˋ*)و