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【第3弾】6月6日開催『藤重佳久×タクティカートウインドオーケストラ』 特別インタビュー! 〜指揮者・藤重佳久さん〜

いよいよ来週・6月6日(木)、東京芸術劇場・コンサートホールにて、タクティカートオーケストラ特別演奏会・『藤重佳久×タクティカートウインドオーケストラ』が開催されます!

吹奏楽の名曲・傑作から、今を生きる作曲家たちの新作、そして今年のコンクール課題曲まで、吹奏楽大好きな方はもちろん、普段オーケストラしか聴かないという方も吹奏楽の魅力を存分に楽しんでいただける、盛り沢山な内容でお送りします!

開催に先立ち、指揮者・ソリスト・作曲者へのインタビューを今回はお届け!
現在のご活動や、楽曲への想い、公演に向けての意気込みを伺いました!

最終回にお届けするのは、今回指揮を務めていただく藤重佳久さんです!
各曲への思いや吹奏楽の魅力についても沢山語っていただきました。

藤重佳久さん

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──ご自身の現在の活動を教えてください。

 京都両洋高校の吹奏楽部の音楽監督をしています。また島根県浜田市のハイブリッド ウインド オーケストラの音楽監督、長崎県大村市教育委員会の音楽指導官をやっております。
 そしてバンドゲストという形で客演に行かせていただくことや、文化放送で放送中の『Swinging Harmony~Winds Brass Revolution~』というラジオ番組のパーソナリティなど、吹奏楽を盛り上げていこうという思いでの活動も続けています。

──今回のプログラム、「藤重先生といえば」という楽曲から、名曲・ホルスト、藤原さんをソリストに迎えた「カラーズ」、尾方さんの新曲、そしてコンクール課題曲まで盛りだくさんな内容ですが、各曲の印象はいかがですか?

 まず華麗なる舞曲』は、C. T. スミスの最も成功した曲、と言えると思います。何より非常に技巧的に難しい、イコール「かっこいい」。本当にアメリカン・ミュージックだと思います。
 原題の『Dance Folatre(陽気な、ふざけた)』の直訳でない、『華麗なる舞曲』という日本語のネーミングもピッタリで、ピッコロ・トランペットのHi-Esの音など、ここまで難しいと、曲が分かっている人にとっては外しても面白いんです。しかも非常に速い。ヴィルトゥオーゾ的な音楽で、本当にワクワクするんです。目立つSoli もどの楽器にもあって、「この曲がやりたい!」と皆が思うような曲だと思います。
 
 そして『宇宙の音楽』は、元々は作曲家・スパークがブラスバンド(金管楽器のみ)のために書いた曲でしたが、あまりにも評判がいいものだから、吹奏楽版にアレンジされた曲です。ギリシャ神話の宇宙の情景に沿った、4つの箇所が表題音楽のように描かれるんですが、内容は本当にドラマティックに出来ています。宇宙を彷彿とさせるオーケストレーションがワクワクしますし、作曲が完璧・見事で「これ以外ない」と思うような圧倒的な作品です。

藤重佳久さん

 「吹奏楽のための第一組曲」の作曲家・ホルストは、『惑星』などオーケストラの作品でも有名ですけれど、吹奏楽のためにもこの他にも幾つか作品を書いています。オーケストラの作品を書いていた作曲家が、吹奏楽のために書いた作品、というのがとても大事で、この曲も非常に音楽的で、吹奏楽の魅力をよく伝えていると思います。
 正攻法的な作曲技法による素晴らしい名曲と言って良いと思います。パッと聞くと易しいですけれど、意外とやってみると難しい。もしかしたら今回の中で一番難しいんじゃないかな、と思います。オーケストラでいうモーツァルトのような、そういう難しさがありますね。

 そして「カラーズ」では、非常に素晴らしい奏者の藤原功次郎さんというソリストを迎えますが、吹奏楽のソロとバンドとしての演奏として非常に価値のある作品だと思います。委嘱作品も、作曲・尾方凜斗さんという若い方が、新しい吹奏楽の魅力を引き出している作品というところが本当に素敵だと思います。名曲になるんじゃないか、と密かに期待しているところです。
 課題曲4曲は、技術的には難しくないとは思いますが、それぞれが非常に深く、楽曲の特徴がはっきりしていると言えます。演奏によって幅広く表現が出来る4曲かと思いますので、日本全国で色々なバンドが演奏している中で、プロの若い人たちがどういうアプローチで魅力溢れる演奏にするか、ということが一つの楽しみじゃないかな、と思います。

──藤重先生が思う吹奏楽の魅力とはなんですか?

 10, 11種類ほどの管楽器のそれぞれの音色も素敵ですが、それが重なった時に出す微妙な音色、というのがさらに魅力的です。フルートはとても綺麗な音をするけれど、クラリネットと一緒になるとまた違った音色になる。トランペットとホルンとか、トランペットとトロンボーンとか、それぞれの組合せでの微妙な音色の違いが、オーケストラとはまた違った魅力になっていると思いますね。
 さらに沢山の種類の打楽器が加わって、ビッグバンドの輝くようなサウンドに加えて、木管楽器による繊細な音楽、そして全体ではパイプオルガンのような重厚なサウンドも出せる。吹奏楽ならではのサウンド・音楽は他のジャンルにはない形態かと思います。

 そして毎年新しい作品が書かれて、かつ演奏されていて、良い作品・魅力的な作品もどんどん出てきているという点も良い点だと思います。日本人の作曲家も、吹奏楽が沢山あるおかげで多くの作曲家が居て、後世に残るような名曲もできているんじゃないかと思います。
 尚且つ管楽器というのは、音楽的素養があれば若い人でも短期間で簡単に音が出せる、というのも魅力で、その点は教育的にも認められて、世界的に学校で取り組まれています。オーケストラは小さい頃からやっていないと音程などなかなか難しいですけれど、吹奏楽は小学生でも、ちょっと頑張ればいい音が出るんですよね。そういう身近なものでもありつつ、かつプロはプロの良さを持っている。そういうところも吹奏楽の良いところじゃないかな、と思いますね。

──今回一緒に演奏される藤原功次郎さん、ならびにタクティカートオーケストラへの印象はいかがですか?

 藤原功次郎さんは、トロンボーンを自分の体の一部みたいにして自由自在に表現される方で、太くて大胆な音楽性も素晴らしいと思います。この前も長崎で一緒に演奏したんですが、その時もパワフルで、体育館という環境でしたけど、トロンボーンの魅力を遺憾なく出されて、お客様が喜ばれていました。どんな時にもパッと演奏できる、という準備を日頃のトレーニングでなされているんだと思いますね。
 タクティカートオーケストラは若い方々のオーケストラですけれど、今若い方の管楽器は非常にレベルが高い。プロの吹奏楽団も増えている中で、そういった若い方だからこその積極的な音楽、新しい風というものに凄く期待しています。

──最後にコンサートにお越しいただく皆様へ、一言お願いいたします!

 音楽というのは人の心に元気を、生きる喜びを与えてくれます。それだけ非常に深いものです。若いオーケストラの素晴らしい演奏を聴いて元気になってほしい。そのためにもまず、お客さんとしてぜひ来ていただきたいな、と思っています。

──ありがとうございました!

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コンサートを通して、元気・生きる喜びを感じて欲しい、と語る藤重先生。公演もパワフルな内容になること間違いなしです!
藤重佳久さん指揮・タクティカートウインドオーケストラの演奏は、6月6日・東京芸術劇場 コンサートホールでお楽しみいただけます!ぜひご来場ください!

チケット購入は下記リンクから
イープラス・購入ページ / チケットぴあ・購入ページ

タクティカートオーケストラ特別演奏会
 藤重佳久×タクティカートウインドオーケストラ』

日時:2024年6月6日(木) 18:00 開場 19:00 開演
会場:東京芸術劇場 コンサートホール

出演:藤重佳久(指揮) タクティカートウインドオーケストラ
   藤原功次郎(トロンボーン *)

曲目:
  尾方凜斗:委嘱新作(世界初演)
  全日本吹奏楽コンクール 課題曲(全4曲)
  G. ホルスト:吹奏楽のための第1組曲
  C. T. スミス:華麗なる舞曲
  B. アッペルモント:カラーズ(*)
  P. スパーク:宇宙の音楽

チケット:
 全席指定
  S席 一般 6,000円 / U18 4,000円
  A席 一般 5,000円 / U18 3,000円

チケット購入は下記リンクから
 イープラス・購入ページ / チケットぴあ・購入ページ

主催:タクティカートオーケストラ
お問い合わせ:株式会社タクティカート 
 TEL: 03-5579-6704 Mail: concert@tacticart.co.jp

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