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永遠の色恋バカ その1〈エッセイ〉

幼い頃好きだったお人形はリカちゃんよりもバービーだった。

バービーの方が大人だったから。

リカちゃん11歳、バービー17歳。

バービーのアメリカンなメリハリボディはおませな幼児の憧れだった。6歳の私は悪役を仕立てる。いたいけな17歳をさらう悪い男の人。アジトに拐われたバービーはベッドに縛り付けられて着物を脱がされる。脱がされることだけで卑猥だと認識していた6歳。それ以上知らなくて良かったんだけど。

あの頃は午後2時くらいにTVドラマの再放送なんかをやっていて平気で男女が交わるシーンが流れていた。低学年のころだったと思うのだがその時間帯に男がそういうお店でお姉さんに男性の部分を咥えられたあと

「汚いよ」

「大丈夫」

「あー、出ちゃ…」

やりとりの後、お姉さんが男性から出てきた何かを飲む。何故おしっこを飲むのだろうと思っていた低学年の私。知ったのは10代の終わりだろうか、本当は何を飲んだのか。


高学年の頃にはもう好きな男の子と触れ合うことを夢見た。一緒にいたいだけではなくて触れ合ってみたい。それはあと数年叶わなかったけれど。

誰にも明かしてはいけない禁断の欲求なんじゃないかとまあまあ悩んだと思う。


まあまあモテた初見では。初めて付き合った子もその次の子もそのまた次の子にも「君のほうが大人すぎる」と言われ振られた。こちらは好き好きフィルターかけちゃっているから“好きなのにそんな理由なんかで振られて悲しい”ってなるのに。

自分から始まる恋の経験が無い。片想いをしなかった。自分に興味を持ってくれた人しか好きにならないのは最後の恋をするまで貫いたからこれはもう生まれ持った性分、または本能の仕業。

常に待ちの姿勢の女子高生は高校生活最後の冬に、燃えるような恋をする。

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