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君の眼差しの先に。

こんにちは!タチコマのママです!

しばらくnoteを書いていなかったのですが、
【猫のいるしあわせ】特集を書いてみたら?
という風に促してくれた友人がおりまして、
背中を押してもらえた気がして、『そうだなぁ^^』と、我が家の猫の事を書いてみようかと思いました。


以前にも『猫吸い』について、ちょっと違った角度で綴った記事もあるのでご紹介!

出会い。

我が家の猫は雄で、今年で19歳。
諸説あるものの、人間の年齢にするとおおよそ90歳くらいなんだとか。

約19年前のある日。
コンビニにプリンを買いに行った帰りに、目の前を小さな子猫が私の前を小走りに横切った。
私は衝動的にその子猫を追いかけるために走り出していた。
追いかけているせいか、子猫も本能的に逃げるため走る事を止めず、近くの家の敷地に入って、物置の下に隠れてしまった。
私はその家のインターホンを鳴らして、「近所の○○です!猫がお宅の敷地に迷い込んだので、待たせてもらってもよろしいですか?」と、承諾を得ようとしていた。

どうしてそういう行動をとったのかは今でもわからない。ただただ衝動のままに動いていた。

猫はなかなか物置の下から出てこない。1時間以上待って、もう諦めようと
後ろ髪惹かれながら家路をとぼとぼと歩いた。

30分くらい経った頃だろうか、我が家のインターホンが鳴り、知らないご婦人が名のっていた。私は誰だろうと玄関まで行くと、彼女は泥だらけの子猫をタオルにくるんで抱きかかえて立っていた。
『飼ってくれるのよね?』
と、私にその子猫を差し出した。
そのご婦人はさっき子猫が出てくるの待たせてもらったお宅の方の知り合いで、猫の扱いに慣れている方らしく食べ物などで上手くおびき寄せ、出てきたところを保護してくれたというのだ。
私はその申し出に一瞬面食らってしまったが、無意識に両手を差し出し子猫を抱きかかえていた。

その時に家にいなかった主人に電話をすると、「えぇぇ?」と微妙に嫌そうな反応が電話からダダ漏れだったが、帰宅して子猫を目の前にしたら目の色が変わって、もう飼う以外の答えは私たちには存在しなかった。

そうして迎え入れた、小さな可愛いヤンチャな子猫。猫を飼ったことがなかった私には毎日が発見で、不慣れな対応で大変だなと感じる一方、子猫からもらえる癒しはとても多く、それまでの生活では味わえなかったような安らぎを感じていた。

その眼差しの先に何があるの?

我が家の猫は、日差しが燦燦と降り注ぐ窓辺が大好き。
そこでいつも何を見ているのだろうか?
と思い、一緒に窓辺でその視線を追ってみた。
通りゆく人、車。風で揺れる木や葉っぱ。飛んでいる鳥。
猫が若い頃はよく、鳥に対して「カカカカ」という声を出しながら興奮していた。窓があるから外には行けないんだけれど、捕獲する気なんだろうなぁって、なんだかいじらしく思えたな。

家の中でも『どこを見ているの?』と思う事がしばしば。
視線の先を見ても、ただの壁、窓。
『風が見えているのかな?』と私は感じていて、窓を開けているとその風の通り道によく座り込んで寛いでいたな。
彼が夜中に何もない壁をじーっと見ていると、私には見えない何かがそこにいるのかと思い、怖いなと感じる事もあったり。

私が彼の目線と同じになるように、色んな体勢を取って視線の先を辿っている姿を思うと、なんとも滑稽な姿(笑)
おかしな体勢になろうとも、それでも彼の眼差しの先に何があるのかって気になっていたんでしょうね、私は。

彼と目線が合って名前を呼ぶと、目を細めてくれる。
これは飼い主に対して、「大好きだよ」という行動なんだとか。
本当にそうだったらいいな。そんな気持ちで私を見ていてくれてたらいいな。
恋人か?というニュアンスになってきてしまってる、書き方が(笑)

我が家の猫は元々骨格が大きいのもあって、体重が6キロもあった。
そのせいかどうかはわからないが、臨月の時に彼をいつものようにひょいっと抱き上げたら破水してしまった。安心してください、無事に子供は産まれましたよ。

そんな猫は今年で19歳。
6キロあった体重も徐々に減ってきて、今では5キロ弱までになっている。
寝ている時間が増え、運動量も減り、それに比例して食べる量も減っていってるけれど、まだ目も濁らずに元気でいてくれる。
丈夫に産んでくれた母猫に感謝の気持ちでいっぱいだ。

彼を抱きかかえた時に感じる、ずっしりとした重さ、温もり。
それが年々ずっしりから、軽いなという感想に変わっていき、
『あとどれくらいの時間を共に過ごせるのだろうか』
と頭によぎる。
悲観的になっているわけではなく、
でもいずれは訪れるであろう別れへの足音は、以前に比べれば大きくなっているのは確かなのだ。
その時まで、変わらず穏やかに彼に寄り添っていたいな。

赤ん坊の様にあおむけで抱きかかえた時に、君のその眼差しの先が、
その瞳に映っているのが私だといいな。

一日の大半を寝て過ごしているその寝姿を、今日も心いっぱい幸せに感じている。

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