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朝布団から出れないのはなぜだったのか(複雑性PTSD 有害な恥)
私は近年朝は五時から六時くらいに目が覚めます。
しかし実家にいた頃はとにかく夜更かしでしたし、週末の朝は昼まで寝ていることも多かった。
そんな幼少期を思い出すようなことがありました。複雑性PTSDの治療中は夜中に目を覚ましたり、感情的フラッシュバックや過覚醒で眠れなかったりすることがあり、生活バランスが崩れていて、『明日はあれとこれをしよう!』とやる気に溢れていても朝起きたらぐったりしているということが多々ありました。
その日も、本当は生産的な一日にしたかったのに、朝起きたらとてもだるくて布団の中でスマホを見ているうちに朝7時を過ぎ、8時を過ぎ…何をするでもなく、ただ動画を見ているだけのに、動けない。起きたいのに、時間が過ぎれば過ぎるほど起きれなくなっていく。ものすごい既視感です。実家にいた頃は、この感覚をよく感じていました。
9時を過ぎたあたりで、フォーカシングのパートナーからの連絡。すっかり忘れていたのですが、10時にフォーカシングをする約束をしていました。いまだ布団から出られず、体調も良くない。キャンセルすべきか…でも私は回避系愛着タイプで、ドタキャンして人に怒られるのではないかというのも怖い。なので結局は相手を失望させて嫌な思いをしたくない、という気持ちが勝ってのろのろと起き上がり、フォーカシングをすることにしました。
(余談ですが、私の場合は朝起きた瞬間に感情的フラッシュバックになっているということが多いと言うことに治療を始めてから気がつきました。悪夢を見て、感情的フラッシュバックの最中に目が覚めると言うのは、複雑性PTSDの人の間ではよく聞くことではありますが、感情的フラッシュバックは通常のフラッシュバックと違い特定の出来事を思い出さないので自覚がないケースが非常に多いです。)
特に何も考えずに、いつものようにフォーカシングを始めたのですが、暫く自分の中の感覚を感じていると、ブワッと腹の底からものすごい憎悪のようなものが湧き上がってきたのです。それは自分の人生をちゃんと生きれない自分に対する憎悪でした。どうしてお前はちゃんとできないんだ!お前がこんなだからいけないんだ!
それに気がついたら、そうか、そうだったんだな…とついに腑に落ちました。
私が朝起きれなかったのは、私のフリーズ反応のパーツが私をこの憎悪(有害な恥)から守っていてくれていたからなんだ。
その憎悪は本当に強く、おそらく幼かった私には耐えられなかったものだったのだと思います。なのでフリーズ反応のパーツは動画とか、楽しい空想とか、睡眠とかそういうもので必死に私の気を逸らそうとしてくれていた。
長く布団に留まるほどに布団から出れなくなっていたのは、布団に留まれば留まるほどこの憎悪と有害な恥が増していたから。
私はただの怠け者じゃなかった。ただ壊れているわけじゃなかった。こんなに自分のことを守ろうとしていたんだ。
そう理解したら、今まで朝起きさせてくれなかったこのフリーズ反応のパーツパーツに対して、ありがとう、と言う気持ちを持てたんですね。幼い私の心を守ってくれてありがとう。
でも私はもう大人だから、この憎悪を感じても大丈夫。きちんと感情をプロセスできるよ。もう自分を恨む必要はないから、別の解決法を見つけられるよ。
その日から、同じような状況になってしまった日にも、自分に対する思いやりを持てるようになり、比較的早めに布団から出れるようになりました。
最初に私は朝型人間だと書いたのですが、それはこの恥の感覚に対するライフハックだったのだと今は気がつきました。どう言うことかと言うと、例えば普段朝5時おきなら、例え朝2時間もひたすら動画を見ていても、朝7時なのでそこまで恥の感覚を持たずに起きられる。
しかしこれが朝8時を超えてしまうと、一気に恥の感覚が強化され、結果午前中全部潰れる可能性が高くなってしまうのです。
有害な恥についてはこちらから
このライフハックは自分がこんなに強い有害な恥を持っていると気がついていなかった時に、無意識に編み出したものだったのですが、それでも別に問題には対処できていたと言えばできていた。朝型になってからは表面上はこう言ったことは大分減っていましたし。
複雑性PTSDの治療は自分の嫌な部分と向き合わなければならなかったり、生活のパターンが崩れたりでつらいことも多いのですが、単に表面的な問題に表面的な解決法で対処するのではなく、根本的な問題に向き合える、と言うのはとても嬉しいし、複雑性PTSDを発見した方や、様々な本を書いてくださった人がいなければ一生辿り着けなかったとも思うので、とてもありがたいことだな…と思っています。
治療を進めれば進めるほど、この有害な恥が全ての生きづらさの根底にあったのでは…と感じていますが、こればかりは体が安心して存在できるようになるまで時間がかかります。焦ってしまいますが、体が変わるのには時間が必要なんだ、と思い出してゆっくりと生きていきたいですね。
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