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元ボンボンの地団駄vol21

色々な商品に手を出しては、鳴かず飛ばずを繰り返すバカボン。そんな中でも、人の出会いによって何とか事業を継続していた。

ある日、僕は会社の、とあるミーティングに参加するように言われた。見た目は若いが恐らく僕より一回り上のシュッとしたちょいイケメンとちょいぽっちゃりな女性が商談ルームに座っていた。名刺交換をさせて頂くと、企画書なるモノを渡された。

大阪にある日本一長い商店街にスポーツ用品のショップをオープンするにあたり、商品供給をお願いしたいとの事だった。スポーツ用品店ではなく、スポーツウェアをメインとした何でも屋さんみたいな感じだ。なぜ、僕が呼ばれたのかというと、そのちょいイケメンさんが僕がアメリカに留学していた事にすごく興味を持ったそうで、色々とお話をしたいという事だった。商談もある程度終わった頃、ちょいイケメンは僕に話掛けてきた。で、来月オープンするお店に来て、お店の雰囲気をみて、アドバイスが欲しいと。。。そう、このちょいイケメンさん、ちょっとズレているのである。。。スポーツウェアメインの何でも屋さんにアメリカのテイストを入れたいというのである。

そんな無茶な。。。

とりあえず、僕はオープン直前のお店に出向いた。

Tシャツやジャージや水着、、、そして肌着や靴下、敷きパッドのような寝具まで。。。これをどうアメリカンにしろと????

しっかり言いました。アメリカンにする必要は無いと思います。と

でもそのちょいイケメンはグイグイ攻めてくる。

Takashiさんのセンスでもうちょいかっこよくならないかな?

昨日今日会っただけなのに、なぜ僕のセンスが分かる????

と、まあこのちょいイケメン社長との(社長なんです!)出会いはこんな感じだったのですが、仲良くなったというか、商売というモノを色々と教えて頂いた。後に、ちょいイケメン社長がスポーツジムへの販売ルートを開拓し、二人して関西は勿論、名古屋、四国にあるスポーツジムでの販売会を数多くやった。しかし、最初に書いたようにこの社長はちょっとズレていた為、ビジネスのバランスを崩してしまい倒産することになる。が、今でもこのちょいイケメン社長とは連絡を取り合っている。

そして、アメリカから帰国して10年程経とうかという時、僕はある一人の男に出会う。僕の人生が大きく動く出会いだ。

ある日、僕は兄からのメモを見る。

「運送会社営業マン来社 来週また来るみたい」

その当時、父の会社では、あるゴルフ用品メーカーの商品を預かり、出荷するという、物流事業のようなことを以前からしており、その事業をバカボンの会社に事業譲渡し、僕の会社で物流事業をしていた。

次の週になり、その男は再び現れた。

スーツ姿の営業マン。年齢的には僕と同じぐらい。日焼けした肌に太めの唇、結構鋭い目をしているけど、腰は低い。。。

商談ルームに入り、名刺交換をした。そして、座るや否や

「まず、これ読んで下さい」

と言って、自分のプロフィールが書かれた紙を差し出した。会社案内やなくて、自分案内かいっ!!って思いましたが、その中に書かれていた、趣味:サーフィンに目が留まった。

「サーフィンやるんや」

と、まあ他愛もない話を続け、、、

「とりあえずさあ、見積もり頂いていい?」とだけ伝えて、その日は終わった。

次の週、彼は見積もり書を持って再び現れた。運送会社との取引はいくつもあった方が良かったので、この運送会社、、、というか、このなんとなく気になる雰囲気の営業マンとお付き合いすることになった。

翌月もその営業マンGTO(彼のニックネームにする)は会社に来た。

社長、あのね、こんな本知ってます? 社長、あのね、この前こんな社長さんにあったんですわ。社長、あのね、どうやったら成功できるんですかね?社長、あのね。社長、あのね。社長、あのね。

よーーーーーしゃべるわぁ!!!!ずっと喋ってるやん(笑)

そう、この営業マンGTO、よう喋るんです。でも、とにかく面白い。一時間ぐらい、アッという間に経ってしまっている。仕事の話そっちのけで、1,2時間、「どんな本を読んだか」「どんな人に会ったか」「どうすれば成功できるか」こんな事をずっと話する。

いつしか、月1回、彼が来るのを楽しみに待っているバカボン。もう完全に彼の虜である。。。

そう、そして、さっき書いたように、この営業マンGTOとの出会いによって僕の人生が大きく変わっていく。僕はこれまでアメリカでも日本でも沢山の出会いを積み重ねてきた。その出会いの一つ一つすべてが素晴らしいモノであった。そして、これまでの人生で出会った人の中で1番影響があった出会いが、このよう喋る営業マンGTOとの出会いである。ダントツである。これから先の話で、この よう喋る営業マンGTOはちょいちょい出てくる。それぐらい僕の人生に影響を与え、今も与え続けてくれている人物である。

乞うご期待!

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