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優しさ、の海

今日は、田舎に帰る前日。

外は、アメノイロ。

渋谷の街も 浄化されるかのように
滴る雨に、空も少し暗い。

でもどこか少し、清々しい。

最長の 2週間という上京生活を終え
いよいよ明日は一旦、田舎に帰る。

2週間、ほんとに色々あったし
色々と考えさせられた。

そして、結論

やっぱり
普通の事してても満たされない。

そこに行き着いた。

やりたいことは?
どんな仕事に就きたいの?

そう聞かれても漠然としか答えられない。
それが今までのわたしの答え。

ライブに行くことにしか
生きる意味をみいだせなかったし

それしかないと思ってた。

それでも、そんな中で
自分と本気で向き合うことができて

本気で生きる姿の人たちを
この2週間で 間近で見てきて

やっと自分のやりたいことが
明確化してきた気がした。

もちろん、興味のあることは
音楽、言葉、文章、アートとか

創造力、クリエイティブを発揮できるような
そんな何かを漠然とイメージしていたが

音楽や、ファッションに関わらず
メディアの仕事に就きたい、と思った。

それは たとえば、
まだ見つかっていないインディーズを推したり

田舎から出てきた自分だからこそわかる
ライブに行けないけど
スマホで見ることができるライブとか

たとえば、誰かの アパレルブランドを
宣伝していったりとか 。

発信する側の立場に立ちたい、と

普通の事じゃ満たされないし

普通の事をただただ
生活するためにやっていたくない。

彼らを見て、改めてそう思った。


___ 6月19日。天気は、雨。

私の好きなバンドの1つ

アメノイロ。というバンドが
ツアーファイナル、そして初ワンマンを

渋谷の Chelsea hotel で行った。

行けない予定だったが
運良く巡り会えた 素敵な方から

チケットを1枚譲っていただき
入ることができた。

少し薄い生地のバンTに袖を通し
近い距離での空気感に胸が踊る。

気持ちはどこか少し親心のような。

地下にあるライブハウスの階段を登り
外に出たときは、なんだか

優しさの海に包み込まれたようだった。

___嗚呼、なんか幸せだ。

彼らの発する言葉の一つ一つが等身大で
その一つ一つが 
私のど真ん中に刺さっていた。

東京ドームでワンマンするときは _____。

もともとは タカシの親戚3人しかいなかったけど、ここまで大きくなりました。

初ワンマンということで、当たり前だけど僕たちを見るために集まってくれた人がこれだけ集まってくれたって思うと本当に嬉しいです。


ライブがない時ほど 病んでしまう。
何のために生きているんだろう。

その度に、みんなの声に本当に支えられています。 本当にありがとう。


ニュアンスなのは許して欲しい。
ライブ後は、だいたい幸せで記憶がない。

でも、そうやって
等身大で生きている4人を見て

立ち止まらずに突き進んでいる姿に
自分を少し重ねてしまった。

サポートベースで入っていた
たくおくんが

新潟のバンドを解散したとき
社会人に戻るかの選択の狭間で

"社会人つまんないなって"

だから 今バンドできてるのが幸せ。
まだサポートだけど 頑張ります笑

って言っていた。
(ニュアンスだから許して)

その言葉が 自分の中に異様に響いた。

そうやって、誰しもの 現実に寄り添って
現実のなかに 非現実を創れる人たち

その姿が、ものすごく羨ましく感じた。

きっと私は、人とずれてるし
何言ってるんだ?コイツ。(笑)

って思われてることのほうが多いと思う。
本当に、変わっていると思う。

だから、群れるのはすごく生きにくいから
それなら1人でいいとも思うが

それでも、やっぱり

憧れのあの人たちはみんな
大切な"仲間"の存在がそこにあって

わたしはきっと
ずっとそれを追い求めてる。

何があっても、こいつらとならやれる。
何があっても、こいつらがいるから進める。

そう言える存在を。

もしかしたら、わたしは色々と
深く考えすぎていたのかもしれない。

もっと、ラフに考えてもいいのかもしれない。

きっと、何億といる人口の中で
出逢える人数も 話す人数も限られているから

より沢山の人に出逢って
色んな刺激を受けて

いつか、そんな心からの仲間だと言える存在を
見つけられたなと思う。


___ 。


今日は、昨日の雨のせいか
少し蒸し暑い。

空港に向かう電車の中。
みんなスマホをいじっている。

行ってくるねとLINEしているのか
また来るねと伝えているのか

ニュースを見ているのか
仕事ダルいなって呟いているのか。

それぞれの人生が
また、この小さな鉄の箱の中で交差する。

昨日は 下書きを残したまま
余韻という優しさの海に浸っていて

気づいたら朝だった。

溺れてしまわないように
しっかりケジメをつけて戻ってくる。

この暑さが 残っているうちに。

この2週間が、私を変えた。
そう言いきれるほどに。

嗚呼、今日もわたしは

音楽が大好きだ。

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