目と手が敏感になり、感覚をしっかり記憶すれば、微調整ができる。│ジョン・ロックの『人間知性論』を卓球にフル活用しよう!㉔
第二巻 観念について
第二九章 明晰な観念と不明瞭な観念、判明な観念と混乱した観念について
不明除の原因は感官が鈍いか、対象の印銘がごくかすかで、うつらいやすいか、それでなければ、記憶が弱くて、観念を受けとったとおりに把持できないか、そのどれかであるように思われる。
感覚が鈍いと、入ってくる情報量が少なくなってしまいます。
記憶が弱いと、せっかく入ってきた情報が無くなってしまいます。
情報を集めて微調整をするためには、よく感じ、しっかり覚えておく必要があります。
そのために、どこをチェックすればいいのか、まとめておきましょう。
チェックポイントは5つです。
①相手のフォーム全体を見る
相手のフォーム全体を見て、相手が打つ瞬間までに、どんなボールが来るかを予測します。
予測したら、もうそこに動いて、待ち伏せしてください。
②相手の打球を見て答え合わせ
「相手の打球を見る」ではないことに注意してください。
相手の打球をよく見て、そこから動いても、間に合いません。
そうではなく、①での予測に対する答え合わせとして見るのです。
なので、チラ見で予測とのズレを把握してください。
③打球感を感じる
ここには、2つの情報が混ざっています。
1つ目は、相手の打球の感覚です。
相手の打球の威力や回転を把握できます。
これも、①での予測との答え合わせになります。
2つ目は、自分のスイングの打球感です。
自分がどれくらいの威力や回転量のボールを打ったのか、感じることができます。
この2つの複合が、いわゆる「打球感」というものです。
④自分の打球を見て答え合わせ
これは②と同じようなものです。
③の打球感と照らし合わせて見てください。
これもチラ見で、自分の狙いとのズレを把握してください。
⑤相手の反応を見る
相手はタイミングが合っているのかどうか。
相手はそこを待っていたのかどうか。
など、自分の打球の効き目を確認します。
ここは特におろそかにしてしまいがちなんですが、試合で作戦を組み立てるために、欠かせない視点です。
チェックポイントは以上の5つです。
やることが多くて大変です。
どうりで、上達には時間がかかるわけです。
ただ、チェックポイントを知ったことで、明確な意識で練習ができるようになると思います。
とはいえ、いきなり5つ全部を意識するのは難しいでしょう。
1つずつ、じっくりやってください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?