今の打ち方はどれくらい良かったのか、一回一回しっかり考えよう。│ジョン・ロックの『人間知性論』を卓球にフル活用しよう!⑮
第二巻 観念について
第二〇章 快苦の様相について
私たちのうちに快を生み、または増し、あるいは苦を減らす道性のあるもの、(中略)そうしたものを私たちは善と呼ぶ。
また反対に、私たちのうちになにかの苦を産み、または増し、あるいはなにかの快を減らす適性のあるもの、(中略)そうしたものを悪と名づける。
感覚には「快」と「苦」があります。
全ての打球感には、「良かった」とか「悪かった」とか、そういった快苦が混ざっています。
この快苦を判断基準にして、打ち方を調整していくわけです。
良い打球感とは、快を生むものです。
「強く打てた!」
「回転をしっかりかけられた!」
「コースをしっかり突けた!」
など、快が発生したとき、それは良い打球感です。
また、良い打球感とは、快を増やすものです。
「威力が増した!」
「回転量が上がった!」
「コントロールが良くなった!」
など、快のレベルが上がったとき、それはより良い打球感です。
また、良い打球感とは、苦を減らすものです。
重要なのはこれです。
「まだ弱いボールだけど、ちょっとはマシになった。」
「ちょっとは回転がかかるようになった。」
「多少はミスが減ってきた。」
確かに、この打球感はまだ苦ではあります。
だからといって、
「苦だからダメだ…」
と思うのでは、まだ鈍いわけです。
苦が減ったことに気付かないといけません。
苦が減ったということは、良い打ち方ができるようになってきたということです。
ここからさらに、苦を減らすことができ、やがて苦が消滅し、快に転じることができるのです。
「全然上達しない…」
と言う人は、苦が減った打球感に気付いていないのです。
苦が減ったことに敏感になってください。
一方、「悪い打球感」についても同じことが言えます。
苦を生むもの、苦を増やすものは、悪い打球感です。
そして重要なのは、快を減らすものです。
確かに、この打球感はまだ快ではあります。
しかし、快の減少な気付かないままだと、
快はどんどん減少し、気が付けば、
「スランプだ…」
となります。
そうならないためにも、快の減少に敏感になってください。
ということで、快苦を知覚することが、上達の肝です。
快か苦かだけでなく、快苦の増減にも敏感になってください。
⑭たくさんの人と練習することで、初対戦の相手に対応しやすくなる。
⑯絶望して悲しそうにしてますけど、本当は「絶望したかった」んじゃないですか?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?