自分の卓球に固執すると、変える必要があっても勇気をなかなか持てない。│ジョン・ロックの『人間知性論』を卓球にフル活用しよう!㊶
第四巻 真知と臆見について
第二〇章 正しくない同意いいかえれば誤りについて
学識ある教授にとって、時間とろうそくを少なからず費消し、ギリシア語とラテン語の堅い岩から作り上げて、一般的伝承と尊崇のあごひげとで固められた、四十年にわたって続いた権威が、成り上りの新説提唱者によって一瞬時に覆されることは、耐えられないことであり、教授の緋の衣が恥じらうことではなかったか。
ひとつの型に凝り固まってしまうと、変化が必要なときに変化できず、上手くいかなくなってしまいます。
火力で勝負している中華料理人が、
「煮物を作ってくれ!」
と頼まれたとき、自分の料理スタイルにこだわって強火で勝負すると、煮汁が消滅してしまいます。
状況に合わせて、とろ火で調理できる中華料理人だけが、おいしい煮物を作ることができます。
卓球も、ひとつのプレースタイルが常に通用することはありません。
攻めるべきときもあれば、打たせるべきときもあります。
短いサーブを中心に出すべきときもあれば、ロングサーブを中心に出すべきときもあります。
「自分のプレースタイル」は、あくまで軸です。
まずはそのプレースタイルで試合に入るのは、当然すべきことです。
しかし、それで上手くいかなかったとき、戦い方を変えなければいけません。
軸が大切な一方で、柔軟性も必要です。
その「戦い方を変える」というところまで、練習しておく必要があります。
自分のプレースタイルというものにこだわり、固執し、凝り固まってしまうと、試合で上手くいかなくても戦い方を変えられなくなってしまいます。
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